先生の過去

「元はタダの子供なんだ。先生なら見捨てて逃げろ。敗北は最大の成長チャンス、、、全て異論はありません。異論があるのは最初の、、、不正解という部分です」


「、、、」


「この問いに正解も不正解も無い、、、人それぞれです」


「、、、」


「刀という危険物を持つ人間がトロッコ問題モドキの問題で自身にとっての正解不正解を持つのは良いですけど外から与えられた正解不正解で動くのは合ってはならないと思います、、、もちろん法律とかは基本的に守るべきですけど」


「、、、未来は逃げるべきだと答えた後に俺は水花と似たようなこと言ったよ。正解だ、、、この問いの不正解とは正解不正解を他人に委ねることだ、、、クソ性格の悪い問題なのによく答えられたな。これを解けたのは2人目だよ」


「ちょっとだけ未来ちゃんに追い付けた」


水花が嬉しそうにそう言うと


「ちょっとどころじゃないと思うけどな」


「ところで、、、さっき俺とも真逆の答えだって言ってましたけど先生は逃げるって言う考えなんですか?」


「そうだな、、、正確には俺は逃げた。そして生きれたんだ」


「生きれた?」


「昨日お姉さんに俺は昔聖騎士に家族を殺されたって言ったよな、、、あれを深く話すとな31人居た家族のうち30人を殺されたんだが、、、その30人と違って俺ともう一人は聖騎士に殺される理由は無かったんだ。それを俺は理解して30人が殺された時点で逃げようとした。もう1人は逃げずに仇討ちをしようとした、、、そして俺はそいつを置いて逃げれずに一緒に戦って、、、ズバンと切り裂かれたそのまま荒れ狂う海に落ちた」


「え?!」


「その後、、、まぁ、色々とあって陸まで流されて生き残ってな、、、その数年後におれは2回逃げたんだ、、、そして今ここに立ってるってわけだ」


「、、、最初の時のもう一人ってどうなったんですか?」


「魔女だったからそのまま聖騎士に攫われて、、、今は聖騎士をやってるよ」


「っ!そ、それって」


「完璧に鳥籠だったよ、、、正確には他の職業も選べたんだけど魔女局からは離れられなかったんだ、、、でもな、迎え行こうとしたときあいつは幸せそうだったんだ」


「、、、」


「あの時、、、1度でも逃げなかったら今頃あいつと一緒に笑えてたと思うよ」


「、、、会いたいと思わないんですか?」


「死んだことになってるんだ、、、会っても負担を増やすだけだ。さっ!座学の時間だ!」


「、、、はい」

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