水花の蕾と未来の種
「がぁああああ!!!」
「水の大槍?!」
女は十数mはあるであろう超巨大な水の槍を作り出した
(なんな量の水どこから?、、、っ!)
「川からか!」
水花は大槍制作に使われた水の出どころを理解し
(あんなものが飛んで来たらここに居る全員殺される!)
そのヤバさを理解する
「がぁああ!!!!!!」
水槍が放たれる
唯一その動きに反応できた水花は
「はぁ!!」
刀を振るい
ガキン!!!
槍を受け止める
「ぐぅうう!!!」
十数mある水槍を魔力も無い女子高生が刀一本で止めれるわけもなく精々2秒全員の寿命が延びただけである
しかしその2秒で
「はぁ!」
ドカン!!
「アンさん?!」
アンが水槍に拳をぶつけることができた
十数mの水の槍をアンは一撃で消し飛ばした
「う、、、嘘でしょ」
その光景に水花は絶句する
「ま、また油断しちゃいました。ご主人様に怒られちゃいます」
やったアンは油断をしていたことを恥じて反省していた
そんななか
「ぐぅ、、、ぁ」
「嘘?!まだ生きてる!しかも火が消えてる!」
女はどうにか注意に散らばった水を集め剣に変えると
「ぁああ!!」
アンに斬りかかる
「アンさん危ない!!」
水花が庇おうとすると
「大丈夫ですよ」
アンは優しい声でそう言うと
「来てくれましたから」
「え?」
水花が首を傾げると
ドン!
銃声が響き
「がぁ!」
女の足に風穴があいた
「じゅ、銃声?!」
いくら魔法がある世界とはいえ日本で銃声はそうそう聞かない
(それを知ってる水花は、、、まぁ、家柄ですね、はい)
そんな銃声に水花が驚愕していると
「さ、再生できない?、、、魔量の操作も上手く」
女は足の風穴を再生できず、魔力操作も上手くいかない様子だ
「汎用型対魔力弾、、、再生能力を持っていても有効打になる特殊な弾丸です」
アンは女に撃ち込まれた弾丸の説明をする
そして説明を終えると同時に
キキィー ドカン!
「アン、随分と暴れたな!」
タンクトップ姿で肌の焼けた美女がドリフトを華麗に決めながら女を吹き飛ばしアンの横にド派手にペイントされた素人目にも芸術的価値の高そうな車を付ける
「ラッキー!迎えに来てくれてありがとう!」
アンは運転手であるラッキーに笑顔でそう言う
「疲れてるところ悪いんだがちょっと急患だ。頼めるか」
ラッキーはそう言って車の後部座席を見る
そこには
「っ!!」
頭を撃ち抜かれ血を流している女性が寝かされてた
「打ち所が良かったみたいでギリギリ生きてるんだが、、、とても病院まで持ち宋任くてな。頼む」
「う、うん!」
アンは降雨座席で寝ている女性の頭に手を近づけ魔力を流すと
「傷がふざがってる、、、致命傷でもどうにかなるんだ」
「す、すごい。このレベルの治療は普通にスイスの魔女管理局本部の医療班に匹敵する」
水花と未来は驚愕の声を上げる
そして
「お母さん!!」
先ほど水筒を投げて未来の命を救った少女がそう叫ぶ
「そっか、、、この人が君のお母さんだったんだ。アンさん、、、その、、、助かりますか?」
水花が祈るようにそう聞くと
「だ、大丈夫です!完璧に治すので身体的な障害も無いはずですし、、、精神的な障害も私の魔法で処置が出来ますから」
アンはおどおどしたしゃべりながらもはっきりと言い切った
「よかった」
水花は嬉しそうにそう呟く
「その、水花、、、助けてくれてありがとう」
そんな水花に未来はそう言う
「ううん。メロンさんが知恵を貸してくれたから、、、この刀もメロンさんが貸してくれたんだ」
そう言うと水花は刀を見る
すると
「
メロンがこちらに歩いてきながらそう言う
「その刀の名前よ」
「ごるごたって、、、その、、、とんでもなく不吉な名前ですね」
未来はそう呟く
「でも、強そうでしょ、、、それ、水花ちゃんにあげる」
「え?!」
「店にあっても使わないし、、、その子もその方が喜ぶだろうから」
「いや!刀なんて高価な物いただけませんよ!」
水花がそう言い
「この刀、、、相当昔の刀だ。最低でも1000年は前の刀だな」
未来も驚愕した様子でそう呟く
「1000年?!」
「骨董品だけど質は良いから持って行って」
「いやいやいや?!貰えるわけないでしょ?!こ、これ、、、売ったら数億円はくだらないですよね?!」
「ふふ、基本的に刀は何かを切るために作られるのよ?飾るだけなんて良くないわ、、、それにあなたが将来、聖騎士として活躍したら私のお店であるコント ドゥ フェの広告にもなるわ。そしたら数億円程度すぐ稼げるわ」
「いや、、、そ、それはそうですけど」
水花はメロンの話に納得はするがそれでもと固まってしまう
「、、、良いこと思いついた」
すると未来がそう呟くと
「メロンさん。さっき食べたメロンケーキを頂けますか?」
そうメロンに言う
「え?、、、あぁ。なるほどね」
メロンは一瞬困惑するがすぐに未来の考えを理解するとそのまま店に戻る
「未来ちゃん何する気なの?」
水花がそう聞くと
「まぁ、見てて」
未来はそう言い
「ちょっといいかな?」
母親の治療に固唾を飲んでいる少女に声を掛ける
「え?は、はい」
「さっきは水筒を投げて私を助けてくれてありがとうね」
未来は少女にそうお礼を言う
「え?ううん!お姉さんが先に助けてくれたから!」
少女はそう返すが
「私は聖騎士見習いでそっちはただの女の子だよ。その重さは大きく違う、、、だからお礼がしたくてさ、、、お母さんが目を覚ますまでもう少し時間はかかりそうだしケーキご馳走させて!」
未来はそう言って少女を持ち上げコント ドゥ フェの方に向かう
その短い道のりで
「誰か記者の方は居ませんか?」
と周囲に居た人達に向けてそう言うと
「あ!自分、封龍新聞の記者です!」
地方紙の記者が手を上げた
「ちょっと記事を書いてほしくて」
「記事を、、、っ!なるほど!そういうことですね!、、、地方紙で良いんですか?」
「申し訳ないんですけど全国紙に乗せたいので写真流しておいてください。明日までに私の言葉とした文をお送りするのでそれを独占して販売すればかなりの儲けが出ると思います、、、どうですか?」
未来がそう聞くと
「是非!!」
記者はそう答えた
「はい!それじゃ、、、あ、準備できたみたい」
未来が店の方を見れば店の外に店の机と椅子が一脚、そして椅子の前には先ほど自身が食べたケーキが置かれていた
「ここに座ってもらって」
未来は少女をそこに座らせると
「水花!この子の隣で笑って」
そう水花に言う
「っ!あー!!そういうことか!氷結の魔女の妹、一般人ながら魔女を倒すって言う題名で記事を書いて、同じく氷結の魔女のもう1人の妹である未来ちゃんを助けてくれた女の子にお礼として2人がケーキをご馳走したっていう写真を記事に乗せる。そうすればお店の宣伝になるしさらに討伐にも一役かったとなれば」
「うん!この店の宣伝とし最低限の保証が出来て水花ちゃんも悩むことなく刀を受けてれるってこと!」
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