非効率な友情と論理の果てで

戸部

第1話

 速水沙耶は一人、図書館で本を読んでいた。すると、同じクラスのスバルがやってきた。


 「今日も一人なのか?」とスバルが尋ねる。


 沙耶は冷静に答えた。「関わりたくないので、消えてください。どうしてそんなに私に関わってくるんですか?あなたと過ごす時間なんて、時間の無駄です」


 スバルは少し笑みを浮かべながら言った。「友達いないだろ?」


 沙耶は素早く答えた。「その方がとても楽です。人に合わせるような窮屈な関係は、こっちから願い下げです」


 その言葉を聞きスバルは続けて質問した。


 「友達がいなかったら、困ったとき誰に頼るつもりだ?」


 沙耶は冷静に返答した。「そんな状況は、最初から想定していません。事前に計画を立てて、私の能力で解決できるようにしています。だから、私に構う時間があるなら、もっと有意義なことに使ってください」


 スバルはそれを聞いて、「わかったよ」と答え、図書館を出て行った。

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