第5話初出陣

いよいよカナタの初レースが来た。

古いボロボロの86でレースに出る時が来たんだ。

田舎のレースだからそこまで人が来るわけではない。オープンカップだから地方の小さなレースだ。

だが、それでもカナタにとっては楽しみでしかたなかった。なぜなら、子供の頃夢だったレースに出られるからだ。 


他の人でレースに出る人は、整備士やかつて上手く成績を残せなかったレーサーやカスタム好きなどが集まった。

伊藤は、今日はレース観戦に来れなかったみたいだ。伊藤も伊藤で他のオープンカップに誘われたみたいだ。

そこにある黒髪の女の子がカナタの前に来る。とても可愛らしい。


実はカナタの古い名前が矢田原ケイ。

家族との関係の都合で名前を変えることにしたんだ。


西野ユナ「腹切カナタさんで、、、?

私、西野ユナと言いますーー。」


腹切カナタ「腹切カナタだよ。

あのアイスシルバーの86。

まさか......お前のか?」


カナタはアイスシルバーの86を左指で指す。


西野ユナ「そうなんですよ。子供の頃からの夢で。だからこそ負けませんよ。」


腹切カナタ「ああ、こっちも負けられない理由がある。正々堂々やろうか。」


二人がそう言うとスターティンググリッドに着いた。


レースは4キロ2周。パイロットは12人。

景品は大したものはない。カナタにとってはこれが初めてのレースだ。


心に見える。これがレースの世界。

コーナーの周りは芝生いっぱいの森の世界。

ここのエリアはサーキットだーー。

外側には大量の砂利が敷き詰められていた。

一歩でも間違って入ったら大惨事だろう。

それでも胸が熱くなりそうで血も煮えたぎりそうだ。そこに一人の少年がカナタの前のグリッドに来た。そして、反対側には整備士の服を着た男の人が来た。


佐藤「俺は佐藤。貴様には絶対負けないッ......!!」


橘雄介「橘です。整備士しています。いろんな車でレースに出るのが夢なんですよ。こう見えてまだ21なんです。」


21...その見た目で若いな....そう感じた。

橘は、とても老け顔でボロボロの整備士からグミのお菓子を取り出してポッケに閉まった


その瞳は情熱の炎のようだった。まるで体全身が炎に包まれて味方されている少年だった。


腹切カナタ だったら、、、うちも負けないよ。佐藤。勝つのは俺だよ。


レースが始まったーー。

前半の加速は佐藤が上だーー。

カナタは出遅れて最後尾のスタートとなってしまう。


腹切カナタ くっ、、、、!!

観戦者 いいぞ!佐藤!!


佐藤はものすごく速かった。直線だけのやつか?と思っていたのも束の間。コーナーでは更なる追い上げをしていくーー。


カナタ 、、、クソッ!速い、、、!!

佐藤 悪いな!腹切!1位いただきッ!!!

その瞬間、佐藤にヘアピンが迫る。

さらにその時、カナタの様子が変になったーー。


体調悪いわけではない。でも、気分が変だーー。あ、そう言うことか。コイツを、、、コイツを追い越したいのか。そうなんだ.....。


ギュワアアアアアン!!

佐藤 は!?この加速はーー!??


ギュウアアアアアアン!

ボクサーエンジンの加速音を奏でながら暗めの紅い86を紅い86が去っていく。間違いない。咆哮をあげたのがカナタの86だ。


カナタ 、、、、いけええええ!!


佐藤を残り500メートルで追い抜き結果は5い。佐藤が6いで終わった。みんなは、疲れたような気分とその見た目でいたが、腹切カナタは笑っていた。汗を垂れ流しながらーー。

そこに佐藤が来てカナタと会話するーー。


佐藤 ーーやられちまったが、次は燃やす。

カナタ ーー。ああ!いくらでも燃やしにきなよ!うちも燃える!!氷にも負けないくらいのな!


そう佐藤が言うと去っていくーー。

ユナも8いと言う当然ながらの結果で終わったーー。カナタはまた空と下の草原広がるサーキットを見つめていたーー。

カナタ これがレースーー。これがバトルーー。バトルの世界って皮肉なんだなーー。

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