第2話 スキル
「ねぇつっちー、今の声聞こえた?」
「ああ、どうやらスキルを獲得出来たみたいだね。1日経ったら取れるパターンだったのかな?」
どうやらモンスターを倒してから1日経過するとスキルが得られるパターンのようだった。
「つっちー、スキル何だった?僕は『ガチャ』」
「俺は『シェルター』…よくわからんけど」
2人が獲得したスキルは
つっちー:スキル『シェルター』
かねやん:スキル『ガチャ』
「どっちも戦闘向きじゃないね。かねやんのは面白そうなスキルだね」
「ガチャかぁ~、あんまりガチャ運ないんだよなぁ」
「俺たち以外にもスキル持ちいるか調べてみようか」
「そうだね。アキバにいた人たちもスキル手に入れたかもしれないしね」
スマホで他の人もスキルを獲得してないか調べる2人。
「スキル獲得報告あるね。このタイミングだと俺たちと同じアキバにいた人かな?」
「そうかもね。スキルは『火魔法』かぁ。魔法いいなぁ」
掲示板にはおそらく先日二人と同様にスライムを討伐した者たちの報告があがっていた。
スキルは魔法や身体強化など様々な種類が報告されていた。
「うーん、僕たちみたいなスキルは見ないね」
「かねやん、スキルあるのは黙っておこう。スキルの種類関係なくたぶん面倒事に巻き込まる可能性があるから」
「うんわかった」
どうやら2人は自分たちのスキルに関する情報を隠すつもりらしい。
「でもどっか人いないとこでスキルの検証は一度しないといけないな」
「そうだね。今後使うかどうかはともかく一度試さないとだね」
そういって周囲に人がいない場所を探し始める2人。
流石に避難所近くでは人気のない場所は見つからず、トイレの個室にて各々スキルの検証をすることにした。
「ガチャかぁ、だいたい想像はつくけど一応確認確認っと」
かねやんのスキルは『ガチャ』。
スキルの使い方はスキルを得た時に自然と頭に入っていた。
「1日1回無料回せてアイテムが貰える、か。まぁ定番だよね」
スキル『ガチャ』
・1日1回ノーリスクでガチャを回してアイテムが入手可能。
・アイテムは物理的なものに限る。
・スキルやバフといったものは出てこない。
・モンスターからドロップする魔石を使用することで追加で回すことができる。
・アイテムのレア度は貴重なもの程出にくい。
「魔石かぁ、もったいないことしたなぁ」
スライム討伐の時に魔石は破壊してしまっていた。しかし魔石がなくてもスキルは使えるのでそこまでガッカリはしていない。
「それじゃあ、とりあえず回そうかな。」
ガチャの使用方法は頭の中で回すイメージをするだけ。
するとかねやんの手元がわずかに光る。
「何が出るかな?」
光が徐々に弱くなり現れたのは…。
一方つっちー。
「これ結構ヤバいな…」
つっちーは個室に入ると早々にスキルを発動させた。
すると目の前に鉄の扉が現れた。
扉の中に入るとそこはワンルーム程の広さの部屋だった。
早速部屋の探索をする。部屋自体は照明もないのに明るい。不思議だ。
総評として一言でいうと窓のないワンルームでバストイレ、キッチン完備とシェルターというより隠れ家といったほうがしっくりくる。
部屋のすみには正方形の箱があった。
箱に魔石などのエネルギーを供給することで部屋の設備を使用出来るとのこと。
おそらくバストイレ、キッチンを使うのにエネルギーが必要なのだろう。
スキル『シェルター』
・スキル保持者の任意でどこでも入口を出現させることができる。
扉を閉めると周囲から認識できない。
・シェルター内にいる場合、周囲の索敵から感知されない。
・スキル保持者が許可したものは入ることができる。
・スキル保持者が外で移動して中に許可したものがいた場合、移動した場所にシェルターが出すことが可能。
・シェルターは固定式ではなく移動可能。ただし、スキル保持者が外にいる場合のみで、スキル保持者が中にいる場合はシェルターは移動しない。
・箱に魔石などの燃料を入れると設備バストイレキッチンなど使用できる。燃料のエネルギーの質により使用時間は変わる。
・外の様子は部屋のモニターで入口周囲のみ確認可能。ただし、使用するには燃料が必要。
確認できた範囲でもかなり有用なことがわかる。
「ヤバい、これ色々悪用できるやつだ」
自身のスキルの有用性に危機感を持つつっちーだった。
トイレから出た2人はそれぞれのスキルの報告をする。
「かねやんその棒何?」
「ガチャで出たこん棒」
かねやんのガチャの結果はこん棒だった。特に能力はなくただのこん棒。いわゆるハズレアイテムだ。
「ガチャだしそんなものなのかな?」
「あと魔石使うともっと回せるらしい」
「oh…、かねやんなんかゴメン」
「いいよいいよ、あの時はまだわからなかったししょうがないよ。それに課金しちゃうと多分ブレーキ効かなくなりそうだしデイリーガチャだけで十分だよ」
「そういやかねやん課金断ちしてんだっけ」
ガチャに関しては回してアイテムを得る以上の機能はなかった。
「シェルターよさそうだね。なんか秘密基地みたいで」
「それなんだけど、このスキルさ多分ヤバいと思うんだよね」
「何が?」
「ダンジョンで使うと考えるとさ、移動式簡易拠点になるし、更にアイテムボックスとしても使えると思わない?」
「確かに。この中入れば安全だしダンジョン攻略する人なら欲しがるよね」
「まぁ俺はダンジョン興味ないから行かないけどね。あとさ、要人警護とかにも使えそう」
「つっちーのスキル、これバレたらヤバいやつだね」
「うん、だからかねやんも内緒で頼む」
「りょーかい。まぁ僕のスキルも表には出したくないしね」
「魔石あれば回せるし、ガチャで商売できるんじゃない?」
「それもアリだけど他人の回すガチャなんて見たくない。それ以前にスキルあるの隠したいしね」
「そうだね。スキルあるだけでもバレたら面倒だしね」
「そうそう、幸い僕もつっちーもダンジョン興味ないし安全に過ごしたいよね」
「全くその通り」
お互いにスキルの確認をし、改めてこの事は秘匿することに決めた2人だった。
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