4

どうも、柊木です。暫くぶりでしたね皆様。

突拍子のない出来事ばかり追っていくうちに、私の方でも少しばかり心身に支障を

きたすようになってきました。

恐ろしいのは本当にそれです。

身体がもうそろそろ追いつかなくなることです。

では述べさせていただきます。

この度、全てが解決するかというほど

大きな結果が出ました。

払隈 宣子さんから連絡が入り、

驚くべき真相が見えました。

見つかったそうなんです。

貯水池に落としたもの。

地元の有志の方々、およそ17名で

貯水池を捜索してくれたそうなんです。

その時偶然、こんなものを

見つけてしまったそうです。

裏面に平仮名で『ふつくまたける』と

マジックペンで書かれた

白いウサギのぬいぐるみ。何を隠そうお母様は全くと言うほど身に覚えがないそうです。

買ったことも見たこともないぬいぐるみに

困惑していました。

挙げ句、こんなもの触りたくないと。

そりゃそうですよね、私も同じ立場で

あればそう思います、

ただでさえ、ぬいぐるみは危険なもの

ですもんね、急に夜中動き出したり、

ひとりかくれんぼに参加してきたりと。

まあ、とにかく、柊木自身もなるべく

遠ざかりたい存在ですよ。

ではなぜ、こんなぬいぐるみが見つかったのか、それは意外にもすぐに判明します。

なぜならば払隈 敢さん本人が

見つかったそうです。

彼は何も特別異変がなく、

至って普通に現れたそうです。

まずこんな情報が入りました。

霊媒師と名乗る女性からでした。

なんと私よりも先に、

ゲームセンターの2階に辿り着き、

その場所で彼を発見したといいます。

壁に向かって話しかけているような、

一見何かと会話しているような形で。

すぐに駆けつけたようです。

その直後払隈 敢さんは恐ろしく低い声で

「手を離さないと、あぶないじゃん」

と言ったそうです。

誰も何も彼に触れていないのに。

とにかくそれよりも、見つかってよかった。

本当に見つかってよかったです。

お母さんも泣いて喜んでました。

それはそうですよね。

我が子が戻ってきたんですもん。

ですが、ここであることが疑問に浮かびます。

そうですよね、どうしてここの

ゲームセンターの店員は店長含め、

皆彼のことを知らなかったのか、

そもそもなんの意図で

この場所に留めて置いたのか。

警察は誘拐、監禁罪の可能性も見て

店長を逮捕したそうで、

店長が供述した発言が警察の方から

私に送られてきました。





 





佐々木店長による供述.m4a



「あれは致し方なかった。

誰がが犠牲にならなければいけなかった、

いけにえだ。いけにえだ。

血に染まれ血に染まれ、

私は正しいことをした、

正しいことをしたんだ。彼は食われた。

食われた。オジカ様に食われた!

あは、あはあはあはあは、そうですね、

私が宇宙人です。

でへ、でへでへ、んーーー、やああやええ。

どんどんどん、ぴーろりろりろ。

こつんこつん、じゃばんっっ、きい、

きいきいきい。みゃあおおおおおおお。

以上です。他は何にもありません。

何にも何にもありません」










支離滅裂な衝撃的な内容です。

それとですね、家族のことを出すべきかは

悩みましたが、この状況をお伝えしたく、

私の方でまた録音させていただきました。

下の娘の方がずっと歌ってるんですよ、

のうさぎこうさぎ。

必ず壁に向かって歌うんです。

声色を少し変えて。












自宅.m4a






柊木「由那、ほら由那」


由那「つのとりこもり やまのせにかげ

にげろ にげろ やぶのなかへ」


妻「今日もずっと歌ってるのよ、同じ歌、

私まで覚えちゃいそう」


柊木「だめだ、絶対に覚えちゃだめ、

な、由那歌うのもやめてくれ、真凛は?」


妻「真凛は大丈夫なはず、きっと、きっとね」


由那「ほらさ、おいで ほらさ、おいで」




何かが引き金になって、

私の家族が危険な状態になりました。

実際本当に知らない曲だったようで、

平常時、よくは会話ができるような

状態の時にこの曲の名前を出すと

知らないといいます。

最初はおちょくってるんじゃないか、

そんなことを思ってしまいましたが、

そんなつもりは毛頭ないようです。

必ず何か、関係した何かに取り憑かれている

ような、そんな気がしてやまないです。

上の娘は全く何もなく、妻も平気です。

ただ由那という私の娘がかなり危険な

状態ではないかと勝手に思ってしまってます。


追伸、こちらの症状がわかる方、

身に覚えのある方、

実際になっていたという方、

情報提供をよろしくお願いします。

何か些細な情報でも構いません。

なんでも受け付けます。

どうか、よろしくお願いします。

どうかよろしくお願いします。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る