『マヨネーズは大切です』

猫師匠

【プロローグ】

「世界よ、我が名を讃えよ──!」


ドォン、と地鳴りのような衝撃。

灼熱の斬撃が魔王の城を真っ二つにし、天に咲く光の花が世界を包む。

──剣に選ばれし勇者、マサトゥス=ブレイヴハート。

異世界グラン=フェルディナを救った英雄の名は、永遠に語り継がれる──はずだった。


「え、ちょ、何これ……え? え? なんで俺、学食にいるの?」


気づけば、学食のトレイの上にうどん。

その横には、誰かが置き忘れたゆで卵。

異世界から転生して、なぜか町田市の大学に通う一学生・白瀬マサトとなっていた勇者は、

かつての栄光を思い出しながら、今日も単位に追われていた。


だが──


「……魔力が、ない……」


剣を振っても何も出ない。

手をかざしても火も雷も風も起きない。

そう、転生してきたこの世界には──魔力の供給源がなかったのだ。

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