鉄の百合と弾丸
連星霊
少女にとっての開戦
少女にとっての開戦
───2107年、東京。
恐怖心を煽り散らすサイレンが鳴り響いて、それを聞いた時には、もう何もかもが遅かった。
「─
───齢6歳の幼き少女の目の前で、その父は“奴”に喰われた。そして、母も同じく。
逃げてと言われても、少女は腰が抜けて立てなかった。
黒い瞳に、巨大な怪物の姿を映して。
鳥のような見た目をしているが、その大きさは少女の10倍以上。この世界に闊歩する、 人類の敵。神の裁きから取って、『ネメシス』。そう呼ばれる巨大生物。
「ぁ────」
───まず右脚を食いちぎられた。
「ぐ…っ……ぁぁあああっ…!!」
悲鳴を出すにはあまりにも肺の中の空気も肺の筋力も足りなかった。
───迫り来る牙への恐怖から顔を覆う。その両腕を食いちぎられ、左眼に激痛が走ると共に視力が失われた。
もう、悲鳴も出せず、地面に倒れた。
────死ぬ。
心の底からそう思ったところで、最後。目の前で“奴”が爆散する光景を見て、少女の視界は閉ざされた。
────。
「───
「………」
復活とは言えないくらいぐちゃぐちゃした意識を取り戻して、かろうじて開くことができた右眼で見た光景は、真っ白な光。
「気分はどうかな」
聞こえてきたのは、女性の声だが、胡散臭い喋り方。
「……君にはふたつ選択肢がある。…いや、厳密にはひとつしかない。死ぬか、もうひとつは、生きて、戦うか」
───死ぬか、生きて戦うか?
「───ぉ…ねが…ぃ……」
「…分かった」
───彼女のその言葉を聞いて、少女は深い眠りについた。
……To be continued
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