第41話「マヨと弁当の邂逅」

大学の中庭。

めぐると同級生たちが輪になってリコリス弁当を広げていた時──見慣れぬ二人がベンチに腰を下ろした。


今日の献立


ご飯


味噌汁


漬物


さつま揚げのちゃんぽん風炒め(野菜と魚介の旨味が凝縮)


切干のナポリタン(和風乾物×洋風ケチャップの異色コラボ)


梅ごぼう(さっぱり酸味で箸休め)


🥄 勇者と魔王、登場


「……あれ、勇者まさとと南雲あまね!?」

七海れいが驚いて指を差す。


二人も同じリコリス弁当を広げていた──が。

まさとは、どこから取り出したのか特大チューブのマヨネーズを ドバドバドバッ!! と全品にかけ始めた。


「おいおい! ご飯にも! 味噌汁にまで!??」

めぐると同級生たちは目を剥く。


一方のあまねは、ほんの少しだけさつま揚げの端にマヨをつけて、恥ずかしそうに口へ運ぶ。

「……これくらいなら、まぁアリ」



れい:「マヨ……すごい……すごすぎる……」


静香:「完全に栄養設計を崩壊させてる……ありえない……」


小夜:「でも、なんか楽しそうだね」


めぐるは苦笑いしながら、弁当の献立表を見つめる。

「リコリスの弁当、マヨで制圧できる人……初めて見たかも」



去り際、あまねが小声で呟いた。

「……でも、この弁当の味を殺さない程度のマヨ。実はそれも計算されてる気がする」


めぐるは思わず振り返る。

彼女の手には献立表。隅にはやはり小さく──


──監修:山岡るり


「……やっぱり、全部繋がってるんだ」

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