ファンタジーライフ〜剣と魔法の世界のいつもの日常〜

プロローグ

第1話〜ある超越者による世界への誘い〜

さてさて、皆様ご清聴、この度は私、ジョーカーの異世界探訪記をご覧いただき誠にありがとうございます。

今回私が紹介する異世界はリーフサクラと呼ばれる世界でございます。

このリーフサクラ、剣と魔法のファンタジー世界でございます、剣と魔法の世界と言ったら何を思い浮かべますでしょうか？

底辺からの成り上がり？追放された先で英雄となり追放元をザマァと見下すお話？はたまた魔族との戦争が絶えず魔族に親しい人を殺された者の復讐譚？

残念ながらこのリーフサクラ、呆れるほど平和な世界でして底辺からの成り上がりもなければザマァも無し、復讐譚なんて以ての外

しかし、モンスターとの距離が非常に近い世界ではあります、冒険者ギルドがありそこで冒険者として依頼を受けモンスターを狩り、その毛皮、鱗、肉、骨に至るまで全てを利用している世界でございます。

想像出来ない？では1例を出しましょう

【怪鳥コッコ】と言う名のモンスターが生息しております、こちらのモンスター見た目といたしましては桃色の鶏です、体長10メートルはありますが非常に穏和で臆病、非戦闘時では近くに寄って記念撮影なんかも出来るレベルの穏和さでございます。

こちらのコッコ、素材が非常に優秀でございましてリーフサクラでは【コッコ一匹で一般大衆向けのフルコースはほとんど賄える】と言われております。

サラダと魚料理以外のフルコースメニュー全てを網羅出来るとても美味しいモンスターで大衆の強い味方です、リーフサクラ在住者の中にはこのコッコだけを狩って生活を送っている【コッコ専属冒険者】なる存在も居る程日常に溶け込んでるモンスターなんですね。

さて、日常にモンスターが溶け込んでいると言う事実を開示いたしました所で目を向けたるは田舎より独り立ちし新天地へと向かう馬車の中でうつらうつらと舟を漕いでる1人の青年に視点を合わせましょう。

彼の名前はツルギ·サハラ、田舎で田畑を耕して日々の糧を得ていた青年は祖父母の死をきっかけに心機一転リーフサクラの主要都市、ブロッサムにて冒険者として登録するべく馬車に飛び乗ったのでございます。

あぁ、もちろん両親と仲が悪いとか田舎の方じゃ疎まれていたとかそんな悲惨なバックボーンはございません、むしろ両親との仲は良好、田舎でのご近所付き合いも問題無しな優等生でございます。

さて、私の話がそろそろ長いとおっしゃられる方がポツポツ出て来始めた様子、では、ツルギ·サハラの人生にスポットライトを当てていきましょう。

あ、言い忘れてましたがこのリーフサクラ、ハーレム上等世界です、ツルギ君がハーレムを形成出来るかどうかはさておいてとりあえず記憶領域の片隅にでも入れておいていただければ幸いです。