No.3 きみの考えてること、わっかんない

家に帰ってぼーっとしてると不意に朝のことを思い出してしまう。衝撃的過ぎて頭から離れない。

衝撃的だったってだけで不快ではなかった。なんなら少し心地が良かった。が、藤崎さんはスタイルがいいから抱き締められてる時は苦しかった。

あー私もそんなスタイルになりたかった。


そんなことを考えていると遠くから葵ーと呼ばれる声がした。私はびくっとして、


「はーい」と応えた。

「ご飯よー」

「分かったー今行くー」


もう、そんな時間になっちゃったんだ。流石に考えすぎちゃったな…

__________

ご飯を食べたついでにお風呂に入って、髪にある水分をバスタオルで吸い取りながら自分の部屋に戻った。

あーさっぱりした、髪乾かそ。

私はドライヤーのコンセントを挿し、電源を入れた。

濡れた髪をくしで梳かしながらドライヤーから出る風を髪にかける。


本当になんだったんだろう、朝。

なんで私なんだろう…私じゃなくてもいいよね…?

藤崎さんってめちゃくちゃフレンドリーだからめちゃくちゃ友達いそう…友達でいいのに。私みたいに超寒がりな子一人くらいいない…かなぁ…?

藤崎さんの考えてること、わっかんないや…

でも、不思議だなぁ。

そんなことを考えてながら髪を乾かし終えた。


なんか今日は気分乗んないなぁ…スマホいじって寝よ…

多分、いつもこんな感じで逃げてるから成績が伸びないんだと思う。計画立てても続かないからなぁ…三日坊主を更新して一日坊主になれる自信ある。そのくらい続かない。だめだなぁ、私。

そう思いつつスマホを触る。何も考えずにネットサーフィンするのがすっごく好き。

____________

スマホでネットサーフィンをしていたらいつの間にか23時になっていた。


(あれ、もうこんな時間?もうそろそろ寝よう)


スマホに充電コードを挿し、電気を消して、ベッドの中に潜った。寝る準備は万端だ。

目を閉じる。何も考えていない虚無な時間が来るとまた朝のことを思い出す。やっぱりなんか腑に落ちないなぁ…本当にあれ・・、なんだったんだろう…明日もされるのかなぁ…でも藤崎さん満足してたし、私も暖かくて心地よかったし…いいのかな…。

そんなことを思いながら私は夢の中に沈んだ。

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