【詩】全部、食べました。だけど、本当は……

おじいちゃんは、

私が大好き、と言った食べ物をたくさん、たくさん買ってきてくれた。


大量に、毎日、毎日、飽きもせず?

いいえ。

もういらない、飽きた、食べたくない。

やめて、嫌い、見たくない、助けて、吐きけがする。

幼い私がそう、言っても聞く耳持たないのか、覚えていられなかったのか。

信じられる訳……なかったのか。


結果が変わらないなら。

もったいない、よね?

食べ物も、おじいちゃんの、気持ちも。


おじいちゃんは、戦時中、きっと食べたくても食べられなかったんだろうなぁ。


だから。


子どもを嫌になるくらい、嫌になっても食べさせたかったんだろう。


結局は食べないといけないなら。

もう、黙って食べよう。

感謝しようか。


嗚咽を飲み込みながら、全部、食べてしまおう。


それが、一番幸せなことなんだ。

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