第4話

玲鷹さんのアクセサリーオタクは今に始まったことではないにしろ、年々増えていくあらゆる穴にちょっと心配になる。



そのうち耳全部繋がったりしないかな。穴で。



誕生日に毎年どこかしらに穴を開ける玲鷹さん。

アクセサリー買うとかならわかるけど穴って、、と正直思う。



ネックレスとかブレスレットとかも付けてるんだから新しいの買うまでで留めとけばいいのに、なーんで穴開けちゃうのかな。



もしやドM?と思ったこともあるけど、ないな。玲鷹さんだし。




「斗真が遅刻なんて珍しいね?」


「ちょっとクラスメイトと話してたら思ってるより時間経ってて」



そうなんだ。と納得の言葉を放つりづさんに曖昧に笑う。


話してなくてもまあ忘れてたから遅刻してただろうけど、言い訳に使わせてもらおう。




「どう? 新しい学年は」


「うーん。あんまり実感はないですね。

クラスも変わるわけじゃないですし」



見覚えのある顔が勢揃いしてて、いつも通り感は否めない。


ほんと何の変化もない。



俺の返事は想定内だったらしく、「だよねぇ」と笑うりづさん。



「でも今から先輩になったって自覚出るんじゃない?」


「はい?」



何でですか?と問おうとして、何で自分がここに呼ばれたかを思い出す。



「さ。時間もないしこの後のこと伝えとこうか?」



そう言って部屋の一番奥に偉そうに座ってる男に目をやるりづさんに釣られ、俺もそっちに視線をやった。


視線が集中してる本人は、そんな俺たちにチラッと視線を向けて口を開いた。



「去年と一緒だ。

始業式後Fクラスのホールで代表選抜」



毎年の新学期恒例行事の一つ。


去年に引き続き今回も馬鹿騒ぎするんだろうなぁ。

考えただけで面倒くさい。





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