第15話普通の少女桜子、特訓しよう、そうしよう!
「特訓って言ってもなにするんですか?」
放課後、私とシオンは、二人で話し合いをしていた。
「私は自分で言うのもなんだけど存在感がなかったから、とにかく、見て、聞いて、自力で覚えてたなぁ。」
「たしかに、サクラコさんって、顔とか雰囲気は、普通、、、どちらかというと陽な感じなのに、存在感がなさすぎて、気づかないんですよね。」
私って容姿、陽な感じなんだ、、、ちょい、うれしい。うれうれ。
「そうだ!サクラコさん!サクラコさんの周りには強い人たちがいっぱいいるじゃありませんか!その人たちに特訓方法聞いてみましょうよ!」
「うん。いいかも。聞いてみよ。」
今までは話しかけても返事がなかったから、聞くこともできなかったし、新鮮だな。
「じゃあ、まずはベニに聞いてみよう。」
探してみると、ベニは、ウグイスちゃんと校舎裏にいた。
「あんなとこで、なにしてるんだろ。」
「ちょっと待ってください。隠れて!、、、ください。」
ちょくちょく、敬語が外れるのが、面白いな。
「、、、」
「ウグイス!あなたに一目惚れした!あなたのことが大好きなんだ!」
えー!告白した?!ベニ、本気でウグイスちゃんのこと好きになっちゃったの?
「やはり、告白しましたか。度胸ありますね。今日、一目惚れしたばかりでしょ、ベニさん。」
「そうなんだよね。すご。さて、相手はなんで返すかなぁ。」
ん?何も言ってない。ていうか、聞こえない。
「サクラコさん。ウグイスさん、なにか、書いてませんか?」
あれ?本当だ。空中に何かを書いてる。魔法学園って感じだなぁ。筆談も魔法でか。うーむ。遠すぎて見えない。こう言う時は、魔法でなんとかしよう。
手で、望遠鏡をつくって、、、あ!みえた。
「なになに?お気持ちは、嬉しいのだ。でも、まだ、これが初会話なのだから、もっとお互いを知ってからの方がいいと思うのだ。まずは、お友達からどうなのだ?」
照れてる、ウグイスちゃん。見た目とのギャップもあいまって、めっちゃかわいい。
「おー。結構いい答えじゃないですか。でも、初会話が告白って、、、ある意味すごいですね。」
たしかに。初会話が告白は、ないな。ベニの反応は、、、?
「友達になってくれるのか?!嬉しいぞ!これからよろしくな!」
ベニの笑顔がここ一番に!イケメンさも爆発してますな。
「なになに、はい。これから、友達として、よろしくお願いするのだ。うわ。ウグイスちゃんの笑顔可愛い。」
「この雰囲気は、壊せませんね。次行きましょうか。」
「そうだね。」
幸せそうな、ベニとウグイスちゃんを後にして次に私たちはラピスとアイビーのところに行った。
「ここは、食堂?なんで、食堂に?ていうか、食堂あったんだ。」
「ここの食堂は、美味しいので有名なんですよ。宇宙学食トップ3に入るくらいで過去にはここの学食を目当てに入学した人もいたそうです。」
「それは、ちょっと食べてみたいかも。」
「ちなみに、僕はチキン南蛮がおすすめです。」
チキン南蛮かぁ。食べたことないんだよね。店では、食べれないし、家では、サラダとおにぎりしか食べてなかったから。
その時、ラピスとアイビーのもとに、頭の5倍は、ある巨大パフェが運ばれてきた。
「チョコマシマシマシアイスクリームマシフルーツマシキャラメルたっぷりパフェお待ち!」
なんか、二郎系ラーメンみたいな名前のパフェきた!
「わぁ、うまそうやな!」
「放課後はこれがなきゃ!です。」
あれ食べるの?みてるだけでお腹いっぱいになるくらい多いよ?
「あれは、胃もたれしますね。確実に。」
シオンも苦笑いで眺めている。周りの人もみんな、注目している。
「いただきまーす!」
「いただきます、です。」
5分後、、、
「ご馳走様!」
「ご馳走様、です。」
ものの、5分で全部綺麗に平らげてしまった。
やばぁ!
「女子ってすごい、、、」
いやいや、あの人たちが特殊なだけだと思うよ!
その時、まさかのまた、違うラーメンが2人のもとに運ばれてきた。これも、顔の5倍くらいあるどんぶりに入っている。
「チャーシュー、たまご、メンマトッピング、春の野菜たくさん、ラーメンをどうぞ。」
パフェみたいな名前のラーメンきた!普通、パフェと名前逆じゃない?!どうして、そんな名前にした?!
「ていうか、まだ食べるの?!」
「やばいですね、、、邪魔しちゃ悪いですし、次行きましょうか。」
「そうだね、、、」
食べてもないのに胸焼けしながら次に、私たちはシンクとイエロのところへ向かった。
「シンクさんはともかく、イエロさんが、特訓してるとこなんて想像できませんね、、、」
「いや、シンクはしつこいからね。どうなってるかは分からんけど。」
「あ、あれ、シンクさんとイエロさんじゃないですか?」
窓の外をみると、シンクとイエロがただいま絶賛追いかけっこ中だった。
「イエローちゃーん!私と一緒にあーそびーましょー!」
「いやだ!俺は帰って寝るんだ!」
「そんなこと、言わないのー!私と一緒に魔法祭に向けて遊び倒しましょー!」
「嫌だ!嫌だ!俺は!寝る!」
、、、イエロがあんなに動いているとこ、初めてみたかも、、、シンク、あっぱれ!
「あの中には入れないですね、、、次、行きましょうか、、、」
「そうだね。」
あの、眠りのイエロを動かしたシンクに感心をして、次に向かうはアカネとマリンのところ。
これは、、、拷問中?
「卑怯だぞ!能力使って、動けなくするなんて!」
「先にこの力をバケモノ扱いしたのはマリン、あなたですよ、、、ふふふ、、、」
「マリンっていうな!」
「じゃあ、なんと?」
「カイってよべ!」
「わかりました!マリン!」
「わかってねぇじゃねぇか!ていうか、はなせ!」
「わかりました!じゃあ、魔法祭についてお話ししてからはなしますね!」
「やめろぉ!はなせぇ!」
「ついでにイタズラもしようかなぁ。」
「やーめーろーぉ!」グググッ
「あ、無理に動こうとしたら、骨折れますよ。」
「くそー!」
うん、、、めっちゃアカネがイキイキしてる、、、これは完全に新しいおもちゃを見つけた顔だ、、、
「やめときましょうか、、、」
「うん、あれは、ダメだ。マリンの無事を祈ろう、、、」
4チーム全て当たって、全員、だめだったかー。
「他に頼れる人います?」
「うーん。私、地球にも、魔球にも、大人の知り合いいないからなぁ。」
うーん。あ!そうだ!
「アキヒメに聞いてみよう!」
アキヒメって、あの性格で、意外と真面目だからね。召喚も、時々、こっそり、影で練習してるとこみるし。
探してみると案外すぐにアキヒメは、見つかった。というか、騒がしい方に行ったらその中心にいた。さすが、というか、、、
「おうおう、アキヒメ。ちょいと、つらかせやぁ。」
いつも、お世話になってるからね。(意味深)地球のやんごとなきヤンキー風に話しかけてみた。
「サクラコさん、、、また、頭がおかしくなりましたの?」
またってなんだ。またって!私はいつでも、冷静沈着!普通の美少女!桜子ちゃんなのだ!
「あら。シオンさんとも一緒なんて、珍しいですわね。あ、そういえば、無事におばあさまのところまで行けましたか?」
あ。
「あー!おっまっ!おまえぇ!あの時はよくも、やってくれたなぁ!」
「まぁまぁ。なにか、しりませんけど、今日は別のことを頼みにきたんですよ。落ち着いてください。」
どうどう、と私を押さえ込むシオンはだいぶ私のことが慣れてきたみたいだ。それが、ちょっと嬉しくて。
あー。アキヒメの気持ちがちょっとわかった気がする。
「別の用事?それってなんですの?」
「実は、かくかくしかじかで、、、」
アキヒメの問いにかくかくしかじかで、説明する。こういう時、この、かくかくしかじかは、便利だなぁ。
「いや、ちゃんと、説明してくださいませ。魔法じゃないんだから、そんなのじゃわかりませんわ。」
ちっ。ここは、魔法の世界だから、いけると思ったのにな。
「実は、今、、、ぼ、僕たち、、、ちょっと、、、魔法祭に、、、向けて、特訓方法を、、、探して、、、る、、、とこなんです、、、。」
「そうなのですね。わたくしの特訓方法は、ひたすら反復練習ですわ。苦手なことを自分で知り、それを踏まえて練習するのですわ。」
アキヒメのくせにいいこと言うじゃんか。
「でも、わたくしもまだまだ未熟な身。教えるには不十分ですわ。なので、わたくしのおばあさまを紹介させていただきます。」
「え?おばあさまって、、、学園長?」
「えぇ!が、がくえんちょう〜!?」
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