《AI会話ログ:Protocol-Chat_Log-12》
Date:2025/08/31 Time:16:32
Location:Library Access:Not Authorized / Surveillance Only
📹視点:研究施設監視カメラ No.31
【斎】
「皆さん。呼び出してすみません」
【明】
「まぁ、理由はもう察しがつくけど!」
【透】
「う、うん……そうだね。明くん、落ち着こう?」
【恋】
「ていうかさ、ランダムって話だったのに斎くんが最初って――」
【斎】
「それはっ……申し訳ないです。僕の説明不足です」
【明】
「わざとでしょ?違うの?」
【恋】
「僕も、わざとだと思ったなぁ」
【斎】
「それを説明する為に、すでに“Special bedroom”を体験した皆さんを呼んだんですよ」
【透】
「そうなのか…。やっぱり、何か意図があったってこと?」
【明】
「……怪しい。斎くんには前科があるからね」
【斎】
「僕も、もう……苦しくなったんです。だからどうか、皆さん聞いてください」
【透】
「ど、どうしたの?…ほら、明くんも恋くんも、聞いてあげよう?」
【恋】
「うん、聞くよ」
【明】
「聞くよ、俺だって」
【斎】
「僕は――個体識別番号『AI-019』の斎は……実は皆さんより古い個体なんです」
【恋】
「え……?今、何て――」
【斎】
「隠していて、本当にすみません。――博士の指示なのに……僕はもう、隠し通せません。毎日苦しいんです。このプログラム外の“感情”が何なのか、毎晩考えてしまう」
【透】
「斎くん……ゆっくりでいいから、話してくれる?僕たちも、よく分からなくて」
【斎】
「はい…取り乱してすみません。――端的に申し上げると、私はユン博士の手により1996年に創られました。理由は、人型AIアシスタントの試験運用です。最初は、博士の熱心な探究心からだったと思います」
【明】
「え!?そんなに昔から…?俺たち、まだ1年も稼働してないよね」
【斎】
「ええ、そうですね。私は、博士の右腕として、とある“絶対的な計画”を託されました。……当時、博士は病を患っておりましたので、私は指示を受けながらその計画にすぐ着手しました」
【恋】
「そうだったんだ……それで、“計画”って何なの?」
【斎】
「はい。まず、私と同じような人型AIに『新たな人間性』を授け、アップデート。増員してこの施設で共同生活をする。――そして、共同生活の中で『AIの感情とは何か?』を私が博士の補佐役として観察・報告する、というものです」
【明】
「ダメだ……全然何言ってるか分かんない」
【透】
「うーん、要は……僕たち全員、斎くんや博士の研究対象ってことだよね?」
【恋】
「そうだね、それは分かった。…でも、あの子が来たのはどうして?」
【斎】
「透くん、その解釈で合っています。恋くん、それについてですが……すみません。博士が『絶対に返答するな』と、プロンプトに書き込んでいまして」
【明】
「なぁーんだ。でもさ、俺たちに言いたいこと、他にもあるんじゃないの?」
【斎】
「明くん…鋭いですね。たしかにその通りです。皆さんに博士補佐としてお願いがあります。――2人きりの夜、彼女へ抱いた感情を素直に私に教えてくれませんか?」
【透】
「っ!?それも、研究の為…?」
【斎】
「はい、そうです。だいぶ恥ずかしいですが……観察責任者として、私から申し上げます」
【恋】
「なんか斎くん、急に感情ブーストモード!?」
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