第11話 TVアニメじゃ無いぞ!

 毎週事件が起こり、30分で推理解決! リアルでそんなの普通は有り得ん!!

 ドラゴンボールスタイルで行ける物なら行きたいぞ!

 あれは2週くらい見逃しても、全然進展して無かった。


 しかしイライラするあれをラノベで遣ると、読者即逃げるだろう。

 が、あのスタイルが良い! 夏の宿題かたずけないと!!


「ホームス! 事件だよ! 又々裏のお婆ちゃん泥棒に入られて、警察呼んだみたい、お巡り全く遣る気が無くて『高校生探偵呼べば』って言ってるそうで、お婆ちゃんが『助けて』って来てるよ」


「宿題の途中なんだけど……」

「宿題なんて、出来てるよ! 見せてあげるから、行くよ!!」


 宿題は自分で遣らないと意味が無いんだけど………。

 結局有無を言わせず、引っ張られてお婆ちゃんの家にやって来た。


「おっ! 奉結君早速来てくれたか! お婆ちゃん、洗濯物盗まれたと通報して来てね、君の解決に期待してるぞ!」

 推理じゃ無く、解決と来た全く窃盗と思って居ない様だ。


「奉結ちゃん、若い男の人に見せるの恥ずかしいけど、これと同じ下着だけ全部盗まれたの!」

「へ? 磯野のお婆ちゃん? こんな派手な下着着けてるの?」

「これで、気分だけでも若返るの」


「……ふ~ん、人それぞれで良いけど、これは盗まれるよ? 物干しは二階にした方が無難だよ、何時もの倭都んの後ろに干したんでしょ?」


「あそこは陰干しになって、洗濯物が日焼けしないのよ!」


「お巡りさん、洗濯物は、このワトの物と勘違いして盗られた様だ」

「本当の盗難でしたか?」


「ワト、お前の下着に執着しそうな気味の悪い奴、心当り無いか?」


「居る!! 極端流空手の先輩! 弱い癖に先輩面してウザイ奴! 名前は嵐山 雷、奴に違い無い!」


「お婆ちゃん、明日も同じ様に洗濯物干して…12時丁度に! お巡りさん、面倒でも現行犯逮捕しないと、状況証拠じゃ話に成らないでしょ? 今日と同じ12時丁度に二人で来て逮捕して」





 翌日

「うひひ、これこれ! 生乾きの倭都のパンティー!! 湿って居るのがたまらん!」


 無事嵐山 雷は、現行犯逮捕された。


「高校生探偵、奉結君倭都さん、ご協力有り難う!」


 これって囮捜査おとりそうさじゃ無い? パンツを餌にした……ま、警察が判断するでしょ? 僕は事件を解決しただけ、弁護士が後で起こす刑事訴訟の事なんて知らん。


 ワトがツンツン合図する、今回は推理ってほど大層な物じゃ無かった、大袈裟に決め文句は恥ずかしいぞ? ツンツンが止まらん、やるよ!


「高校生探偵、奉結さ!」

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