朝起きたら、なぜか幽霊と友だちになっていました!
天春恋羽
第1話 都会から離れたとある田舎へ
「おいー!そろそろ夏休みが近づいてきたな。夏休みは遊ぶのもありだが、夏休み後の期末テストがあるため、勉強が最優先だ!____」
チャイムが鳴って、5分休みが終わった後、担任の先生が教室に入ってきて教卓に手をついてそう言う。
夏休みだと騒いでいたクラスメイトが、先生の言葉で静かになる。
昔から夏休みは嫌いだ。外は暑いし、だからといって家から出ないと体調が悪くなるし、家はエアコンがついていないため、部屋にある扇風機一つで長い期間を生活しなければならない。暇だと思っても、ただでさえ友達がいない私、柚月にとっては夏休みは苦痛である。漫画のような青い空の下で友達と笑って過ごしたいのに…
そう考えていると、先生の話は終わっていて、手元を見ると数枚の課題が私の机に乗っていた。
「最悪っ…」
ボソッとみんなに聞こえないようにそう言い、鞄に入れた。
ついに夏休みが始まってしまった。私は只今絶賛引きこもり中。今日は、一日目にして気温が高すぎる。35度超えだそうだ。窓を開けても風が入ってこないので、床に座って扇風機と睨めっ子をしている。とても暇だ。
そう思っていると、下の階から母が私を呼ぶ声が聞こえた。動きたくないと母に言うが、聞こえていないらしい。仕方がなく、階段を降りて母がいるリビングへ行った。
「どうしたの?なにもないなら上行くよ」
「そう言わずにー!ねぇ、相談なんだけど、私明日から仕事の都合で遠く行かないといけなくて、夏休みの最後までいないかもなんだよね」
なるほど、そういうことかと私は理解した。どうせ、一人ぼっちになっちゃうけどごめんねとでも言うんだろうなと私は思ったが、外れていた。
「だからね、柚月は叔父さんと叔母さんのところで預かってもらうことにしたのよ」
「…え、叔父さん叔母さんってあの田舎の?」
「そうよ、もう約束しちゃったから、柚月は明日一人で行ってもらうけど、いいかな?」
「うん、分かった。準備してくるね」
リビングから離れ、階段を上がり部屋につく。
「よっしゃーっ!!」
声と同時にガッツポーズをしてしまった。後から、母に見られてないか心配になりキョロキョロと見渡したが誰もいなかったので安心した。
そのガッツポーズの理由は、叔父叔母のところへ行けることと、叔父叔母がいるところはここよりも涼しく、田舎なので都会より静かだからだ。母にありがとうと言えなかったので、心のなかで言った。
楽しみにしすぎて、準備が捗る。1時間経っただろうか、すっかり荷物は整っていた。
「明日が楽しみだー」
そう言い、まだ20時というのに、部屋の電気を消した。
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