イケメンに飼われた僕は美味しいご飯を満喫する。

柊葵

第1話 男(21)飼われる。

今日も残業。


だがいつもの店には行く。


、、、、癒やしの為に。


僕は、有名なⅠT企業に勤めている男(21)


ホワイト企業で、稼げるって噂を聞いてたから就職先にえらんだのに、


実際は毎日終電後に帰宅で、給料も安いブラックだ。



癒しを求めて最寄り駅近くにあったカフェに通っていたら、


店長さんと仲良くなって、お手伝いもするようになった。


火を吹く鳥や、働く猫。


頭に葉っぱの生えたウサギもいる。


不思議な動物ばかりだが、みんな可愛い。



最近、暗い表情のお客さんが来ている。


ビジュアルはとても良いのに、暗い表情だから勿体ない。


話を聞くと、飼い猫を亡くしたようだ。


ここでは、カフェの動物をペットとしてお迎えできるらしいから、


傷を癒してくれる子が見つかるといいな。




、、、寝息をたてて眠る人。


最近通っているカフェでお手伝いをしている、同い年くらいの男。


持って帰りたいくらいに可愛い。


話している分には何も感じなかったのに。


この可愛さは、亡くなったクロに似ている。


このカフェでは、気に入った子をペットととしてお迎えできるらしい。


撫でてもいいだろうか。


、、、ジトー


「、、っは!すみません!」


「あれ?どうされましたか?」


「、、君を飼うことは可能ですか?」


「、、ふぇ?」


「、、、、ということで、君がとても可愛くて、他の動物を飼うことができなくなりました。」


「、、はい、、?」


「なので責任を取って俺に飼われてください。」


「、、あのー。まず責任を取るの意味が分からないし、人間は飼えません。」


「、、、俺の家に住むだけでいいです。

 一日3食、おやつ付き。家賃も食費も全く請求しません。」


「、、、3食、おやつ付き、、、、。」


「どうですか。

 望む美味しいご飯が食べられます。

 同意するなら、この紙にサインしてください。」


「、、、なんでも食べさせてもらえますか?」


「はい。キャビアでもステーキでも、なんでも。」


「、、、、、、、働かなくても良いんですか?」


「はい。働きはしなくていいですよ。」



、、サインしてしまった。


「ありがとうございます!!

 早速俺達の家に帰りましょうか。」


次回 第2話 新しい家

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