第18話 戦い



 私は飛び立つと炎王と呼ばれるトカゲの元へ飛ぶ



 そこで私のステータスを確認しておく


 名前:ノア

 種族:グリフォン(変異種)


 固有スキル

《雷氷の王翼》

《アイテムボックス》

《癒しの風》

《創造錬金》

《大地魔法》New

《念話》New



 新たに名前が表示されており、転生してからスキルがふたつ増えていた。


 まだ新しいスキルの詳細を確認していなかった、


 私はそれを表示させる


《大地魔法》

 大地を操る。鉱石・宝石を生み出し、操る。


《念話》

 言葉を発することなく会話できる



 大地魔法の方は戦闘にも使え、まさか鉱石や宝石までも操ることもできるとは、


 これがあればエスメリアに作りたかったものが作れる。


 よりいっそう、帰りたい気持ちが強くなった




 空を飛んで次第に近づいていくと木々の折れる音、煙が森から上がり、時より咆哮が響き大地が揺れていた。



 私に気がつくことなく暴れ回るトカゲがそこにはいた。



 私はそれをジッと見つめると静かに大地に降り立った、


 体から魔力を漏れ出すほど高める、


 空気が魔力により歪み、雷鳴がなり、冷気が漏れ出す



 炎王は私に気が付き、体がビクリと揺れるが、

キッと睨み返すと咆哮を上げた



 ーグギャアアア!!


 空気が揺れ体から青い炎が吹き出した。


 青い炎が木々を焼き、熱気が空間を歪ませる


 以前目にしたよりも気迫が、火力が上がっていた


 私は飛んでいる間に考えた魔法を繰り出す


(雷氷の粉塵)


 私が魔法を唱えると辺りに銀白の粒が舞った。

 それは氷の粒。


 陽の光に照らされキラキラと輝き、風に乗って空間一帯に広がる。


 キラキラと舞う氷の粒が炎王に触れると、


 パアァ!


 氷の粒が発光し、同時にいくつもの粒が輝くと空気が震え出し


 バリバリバリッ!



 発光した光の粒から蒼雷が走り炎王を穿つ。


 ーグギャアァ!


 炎王の鱗は焦げ付き、悲鳴を上げている今なお、無数の氷の粒が発光し次々と蒼雷が走る。


 雷鳴で空気が震える。




 一方的に攻撃を喰らわしていく。


 炎王が更に体から青い炎を噴出させるがそれには氷の粒は反応しなかった。



 少し待つと炎王の体が焦げ付き、血が滲んでいた



 力なくその場にへたり込む炎王、


 私はそれに向かい歩いて行こうとした時、突然炎王の体から魔力が吹き出ると炎王を包んでいった



 〜〜〜

 炎王・イグニアス・ドレイク視点


 俺は森の王だ!


 誰にも負けない!


 それを証明するかのように森を暴れ回っていた。


そうしていると、俺に屈辱を与えた存在が、俺の前に姿を現した。


 その余裕のある姿に苛立ちを覚えた、本来森の王である俺が取る姿だ!貴様は震えて頭を下げていればいいんだ!


 俺はそれを睨みつける


 ーグギャアアア!!


 咆哮をあげると俺の気持ちと呼応するように魔力が吹き出し、それが青い炎となり森を焼き、空間までも焼いてしまうような熱を放つ



 それでもなお、余裕を崩さぬそれに苛立ちブレスを吐こうと魔力を貯めようとした時


 キラキラとしたものが空間に散りばめられると俺の体に触れ、発光した。


 俺はその光景に唖然とした。美しいと。


 次の瞬間に俺の体を焦がすように何かが走り抜けた。


 それが次々と俺の体を焦がしていく。


 俺は、また何も出来ず敗れるのか、


 嫌だ!俺はまだ力を見せつけていない、あいつのような力を。


 この森を制して来た力を見せつけていない。


 俺はもっと強い、もっと偉大な存在だ。


 せめて奴の体を俺の炎で焦がせ、燃やせ、煙をあげさせろ!



 俺の体が魔力に包まれ力が溢れ出していく、


 これこそが本来の力だ、俺の力だ!


 魔力が纏わり付き、体に染み込んでいくと


 カッ!


 と発光した。



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