チートやテンプレの行く先は発展か、衰退か
銀河革変/Karwen Ginga ネトコン13参加中
@saipitsu からの質問です。
Q: チートものや、テンプレート小説の未来は明るいですか?暗いですか?
A: 残念ながら、明るいと思います。
主人公が無敵なお話や、何か類型に当てはめられたお話が持て囃されてしまう状態って、文学が大衆化した18世紀辺りからずっと続いています。
文学研究者の間でも、作家の間でも「研究に値しない」とか、「ゴミ」とか散々な言われようをしている小説作品が流行するというのは度々繰り返されていますし、たぶん今後も消えていかないと思います。
なぜならゴミは消えていくからです。残らないからです。再発明の前例が残らないから、前例の存在を知らない層の読者がその「真新しさ」に惹かれて手に取る。そして消費され、古本の山やゴミの中に埋もれて処分されて消えて、また同じような「真新しい」ものが売り出される。
電子化が進む現代において、ポンポンと新コンテンツを発行するコストはぐっと抑えられていることでしょう。使い捨てるための、単発売り切りの小説が次々と出てきては売れて、記憶が風化して最初から存在していなかったかのように、また出版社は似たようなものを売り出して儲けを出す。
そういうビジネスの仕組みなんだと思います。そういう社会の仕組みなんだと思います。もしも優生思想が社会のあらゆ側面を席巻して、過去に学ぶことのできない人々を駆逐する世界になってしまわない限り、似たりよったりなチートもの、テンプレートものの小説は消えず、売れ続け、消え続け、ただしその文化自体は残り続けると思います。
質問への回答
衰退はしないと思いますが、発展もしないと思います。ただすぐに消えては、それでもまた新しいのが次々と送り出されて、そうやってサイクルを回すことで残り続けるだけです。
まとめ
残念ですが、テンプレート小説は今後も数百年に渡って様々な形で残り続けると思います。ですが、そういった「研究に値しない」作品や、「ゴミ」と形容するべきに相応しい小説があるからこそ、本当に素晴らしい小説はいっそう輝き、それだからこそ【どんな作品にも存在する価値はある】という考え方もできると思います。
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