第23話:皇国の大繁盛店と幹部襲来

皇国に到着したミツルとジャンクは、さっそく店を構えた。


取り扱う商品はこれまで培ったものすべて――。


「クッキーにマフィン、鍋に剣、ウニにカニ、ポーションに花に野菜……!」


「坊っちゃん、うちの店、なんでもありだな!」


その品ぞろえと品質の高さは瞬く間に皇国中で評判となり、店の前には長い行列ができるほどの大繁盛店へと成長した。


「こんなに人が来るなんて……!」


「おい、クッキー補充だ!」


「マフィンもだ!」


「鍋と剣も売れてるぞー!」


活気あふれる店内で忙しく動き回る二人。


だが、そんな折――。


「……教会から視察だと?」


重厚な鎧を身につけた幹部たちが店の前に現れた。


背後には護衛の兵たち。


視線は鋭く、明らかにただの視察ではない。


ジャンクはニヤリと笑う。


「坊っちゃん、こっちも準備はできてる。」


「……うん。やるしかない!」


二人は雇った精鋭たちを呼び寄せ、鍋と剣を【プラスアルファ】でさらに強化する。


【鍋の蓋 +10 → 鉄壁の盾鍋】

【剣 +15 → 無敵の剣】


精鋭たちは鍛えられた体で幹部たちを取り囲み、ミツルとジャンクも前に立つ。


「おいおい、ここで暴れるなら、こっちも本気だぜ?」


「坊っちゃん、やっちまうか!」


幹部たちは圧倒され、やがて叫びながら退いていった。


「覚えてろー!こんな商売、ただじゃおかねぇ!」


去っていく背中を見送りながら、ミツルは肩をすくめた。


「……このまま本陣に攻め込むか?」


ジャンクが豪快に笑う。


「いや、今日は忙しいしな。明日でいいや!」


二人は笑い合いながら、また店頭へと戻っていった。


皇国の街角で、クッキーとマフィンの香りが漂う中、今日も商売を続ける二人であった。

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