陽気書店員の日常

鈴道

第1話 こんな人が多いよ書店員

 はじめまして、鈴道りんどうと申します。大学一年生の10月ごろから自宅近くの百貨店に入っている書店で働き始め、大体二年くらいそこでアルバイトをしています。カクヨムを使っていて、かつ書店員ともいうととても本好きかと思われるのですが、おそらく一般の範囲内だと思われます。むしろ、趣向が偏っているので人より疎い方かもしれません。少なくとも、本屋で働き始める前はそうでした。さすがに働き始めてからはというと最新情報にも敏感になります。鈴道は家族にも地元の友人からもサークルの同期からも、「世情に疎い」「流行に置いてけぼりを食っている」という若者が得てはいけない不名誉な信頼を確固たるものとしてしまっていますけれど、本に関してだけはどうにかついていっています。……参考程度にどのくらい流行と縁遠い生活を送っているかお教えしますと、美容師さんのお兄さん(多分40歳くらい? もっと上かも)に、美容室に行くたびに、


「今こういうツイストパーマ流行ってるよね」(結構前)


「最近デニムジャケット流行ってるよね」(今年の春)


 といわれるたびに、


「そうなんですか??」


 と返して、


「噓でしょ笑」


 って言われてしまうくらい。そんな私ですけれども、いついつにこの作者さんのインタビューがテレビに出たので売れるかも、とか、この雑誌に化粧品の現品が付録でつくから予約が多いかもとか頑張って把握しています。王様のブランチの本の紹介コーナーとか、ちゃんと見るようになりましたね。


 おそらくはイメージ通りでしょうけれども、書店で働く人は穏やかな方が多めです。うちのお店は店長だけ少しやんちゃ寄りですが、他のスタッフさんはほとんど穏やかです。肉体労働もそれなりに多めですが、体育会系の子はアルバイトでもなかなかいません。少し前にやめていった、同じ大学の先輩がそうだったかな、ってくらい。


 このエッセイのタイトルは陽気書店員の日常ですが、テンションの平均値が低いために相対的に自分が陽気に見えているだけで、私自身別にスタバやテーマパークのキャストさんのようにマジカルハッピーな接客をしているわけではありません。一回試しにやってみたいところですが、お客様にもスタッフにも驚かれそうなので自重します。マジカルハッピーというほどではないですが、私はそれなりに陽気な方なので、お客様の欲しい書籍を探したりレジ打ちをしたりしながらちょこっとお話したりしています。


 次回はアルバイトの仕事内容についてでも書こうかなと思いますので、書店アルバイトしてみたいよって方は必見です。そうじゃない方も、また見に来てくださったら嬉しいです。それでは。

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