第33話「黄金魔法少女」

「ふむ、混沌覇王の娘ジェシカか。親子揃って似た者同士だな」


 私達はネロスと共に魔法少女のガイアちゃん、キリちゃん、イナリちゃん、そして四天王のカギリ、ニリス、ランザク、クローニャと合流した。


「特にモンスター特攻だと? 明らかに余達では不利ではないか」


「どうしますかネロス様?」


「仕方ない、余達が混沌覇王を倒した時と同じ事を魔法少女達にやってもらうぞ」


 ネロス達が混沌覇王を倒した時って、たしか絆の力を使った魔法『エクスペリエンス』を私達が使えって事なのか?


「ジェシカが次に何を仕掛けてくるか分からない、完結にエクスペリエンスを魔法少女達に授けるとしよう」


「どうすれば良いの?」


「うむ、ミチカ、レイサ、ナナ、エリマ、ヤツハ、そなた達、五人の絆を一つにする方法は……五人の内、誰か一人を黄金魔法少女に選定する必要がある」


「黄金魔法少女?」


「つまりだな、一人の仲間に対して仲間全員が全てを託せる覚悟を示すしかない。とは言え、即席でできるわけじゃない。だからこそ、余と四天王の絆も授けよう!」


❤︎


「私が黄金魔法少女になるの!?」


 全員の多数決で私、工藤 ミチカが選ばれた。


「いや、だってミチカって聖女なんだろ? なら、私と合体してステラになったら勝算は倍加するだろ」


「え、えぇ? なんか恥ずかしいな。それで、どうやって魔法少女達とモンスター達の絆を私に集中させるの?」


 私の疑問に対して、ネロスは満面の笑みで答えた。


「全員でミチカを褒めちぎるぞ!!」


「えぇぇぇ!!?」


 あ、圧がすごい、私は魔法少女達からもモンスター達からも褒められまくったのだが、素直に恥ずかしすぎる!


 全員の絆が私に集約すると、私の持ってるステッキが黄金色に輝いた。


「成功したの!?」


「さぁ、後はジェシカとの最終決戦だ! ジェシカを倒した後は、モンスター達がメチャクチャにした、こちらの世界の復興に尽力しよう」


 こうして、私達は最後の戦いをすることになった。

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