第6話 鬱とか甘えとか、うるせえ。

「鬱とか甘えとか、うるせえ!」

駅のロータリーのど真ん中で、兄が吠えた。

メンタルクリニックの帰りに友人にばったり会ってしまった



私は下を向いたまま友人の有り難いアドバイスを聞いていた

瞳から涙がこぼれないように必死だ。


「だからあ、外に出て人間関係作って仕事...」

友人の声が途切れた瞬間、私の背後からコンビニに寄っていた兄の咆哮。


「お前はインフルの時に外でて人間関係作って仕事すんのかよ、迷惑な奴だな、したけりゃ、やってろ」

友人が絶句する。こんな奴と友達辞めちまえ。

そう言って兄は私の手を引っ張りグイグイ進む


まるで私の疫病神を振りほどくほどに強い力で。


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