第23話：車中泊仲間との偶然の出会いと、ロールモデルの芽生え
【ひよりのＳＮＳ】
まさかの道の駅で、車中泊仲間と遭遇！😳💖
しかもデリカミニオーナーさんまでいたよ〜！✨
私の投稿見て車中泊始めた子もいて、マジ感動😭
#車中泊女子 #デリカミニ #車中泊仲間 #繋がり
#道の駅 #偶然の出会い #ロールモデル #感動
温泉で心も体もリフレッシュし、
ご当地ソフトクリームまで堪能した私は、
すっかり元気を取り戻した。
車中泊って、ただ寝るだけじゃない。
大変なこともあるけど、
その分、ご褒美みたいな喜びもたくさんある。
そう思えるようになったのは、
大きな変化だ。
ＳＮＳでその感動を投稿すると、
たくさんの「いいね！」とコメントが届いた。
みんなからの温かい言葉が、
私の心を包み込む。
ＳＮＳって、こんなにも
素敵な場所なんだ。
そう実感する日々だ。
その週末。
私は、でり丸。に乗って、
再び旅に出発した。
今回は、前回とは違う、
少しだけ海に近い道の駅が目的地だ。
天気予報は晴れ。最高！
でり丸。のエンジンをかけると、
キュルルル……ブォン。
力強いエンジン音が、
私の心を高揚させる。
窓から流れ込む風が、
私の髪を優しくなでていく。
空気の匂いは、いつもよりも澄んでいて、
潮の香りが、かすかに漂ってくる。
海！なんか、久しぶりだな。
波の音が、遠くから聞こえるような気がした。
でり丸。も、潮風を浴びて、
なんだか気持ちよさそう。
「でり丸。海、好き？」
私が尋ねると、でり丸。が、
コクリと頷いたような気がした。
私の心は、期待で胸がはちきれそうだった。
道の駅に到着し、
でり丸。を駐車場に停めた。
ここは、ＳＮＳでも
「車中泊に優しい道の駅」として
有名らしい。
駐車場は広々としていて、
前回のようにごった返していることもない。
私のでり丸。以外にも、
何台か車中泊仕様の車が停まっている。
どれも個性豊かで、
見ているだけで楽しい。
中には、私のでり丸。と同じ、
デリカミニも何台か見える。
あ、あそこにもいる！
同じ車種だと、なんだか
親近感が湧いちゃうんだよね。
みんな、どんなカスタムしてるんだろう。
ちょっと、興味津々。
まずは、道の駅の中を見て回る。
地元で採れたばかりの新鮮な海の幸が、
色とりどりに並べられていて、
見ているだけで楽しい。
キラキラと光る新鮮な魚介類。
試食コーナーでは、
干物の香ばしい匂いが漂ってくる。
小さくカットされたアジの干物を
一口食べると、
口の中に磯の香りが広がり、
思わず笑顔になった。
お土産コーナーには、
可愛い海の生き物のグッズや、
地元の工芸品が並んでいる。
思わず、スマホを取り出して、
写真を撮りたくなっちゃう。
ＳＮＳに載せたら、
「いいね！」たくさんもらえそう。
お昼時になったので、
私は道の駅の中にあるレストランへ向かった。
窓からは、きらめく海が見える。
潮の香りが、かすかに漂ってくる。
私は、迷わず、
「海の幸たっぷりパスタ」を注文した。
パスタが運ばれてくると、
磯の香りがふわっと広がる。
プリプリのエビやイカが、
食欲をそそる。
一口食べると、
海の味が口の中に広がり、
思わず笑顔になった。
美味しいものを食べると、
本当に幸せだなって思う。
食後、私は駐車場に戻り、
でり丸。の周りを少し歩いてみた。
その時だった。
デリカミニの隣に停まっていたのは、
私と同じシャモニーモデルのデリカミニ。
しかも、私がＳＮＳでよく見かける、
あの有名なデリカミニオーナーさんの車だ！
思わず、心臓がドクン、と跳ねた。
本物だ！
私は、恐る恐る、その車の横に立つ。
車内を覗き込むと、
丁寧にＤＩＹされた収納棚や、
可愛らしいクッションが見える。
やっぱり、センスがいいな。
ため息が、ふと漏れた。
すると、車のドアが開き、
中から、私と同じくらいの年の女性が
降りてきた。
「あ……。」
思わず、声が出そうになったけど、
グッとこらえた。
人見知りな私は、
こんな時、どうすればいいか分からない。
声をかけるべき？
でも、迷惑かもしれないし。
心の中で葛藤していると、
その女性が私に気づいた。
「あの……もしかして、鈴村ひよりさん、ですか？」
女性が、恐る恐る、私に話しかけてきた。
その声に、私はビクッとした。
まさか、私に話しかけてくるなんて。
「あ、はい……そうですけど……。」
私がどもりながら答えると、
女性はパッと笑顔になった。
「やっぱり！私、いつもひよりさんのＳＮＳ見てます！
私、〇〇（フォロワーの名前）です！
ひよりさんの投稿見て、
私もデリカミニで車中泊始めたんです！」
まさか、私のＳＮＳ投稿を見て、
車中泊を始めた人がいるなんて。
私は、驚きと感動で、
言葉が出なかった。
こんな私でも、
誰かの「きっかけ」になれるんだ。
そう思うと、胸が熱くなる。
「え……？私なんかを参考に？」
私が戸惑いつつも尋ねると、
彼女は力強く頷いた。
「はい！ひよりさんの、
失敗談も正直に載せてくれるところとか、
不器用だけど頑張ってる姿とか、
すごく共感できて！
私も、こんなふうに自由に旅してみたいって思って！」
彼女の言葉は、私の心を温かく包み込んだ。
「こんな私でも、誰かの役に立てるんだ。」
感動で、涙がじわりと滲む。
「デリカミニのカスタムも、
参考にさせてもらってます！」
そう言って、彼女は自分の車のＤＩＹを
嬉しそうに説明してくれた。
私も、彼女のデリカミニの車内を見せてもらった。
私のＤＩＹ棚よりも、ずっとおしゃれで、
機能的。
「すごい！私よりも全然上手ですよ！」
私が素直に褒めると、
彼女は照れたように笑った。
初めて会ったばかりなのに、
共通の趣味を通じて、
こんなにも打ち解けられるなんて。
ＳＮＳって、本当にすごいな。
オンラインだけでなく、
オフラインでの繋がりも広がっていく。
孤独ではない「繋がり」を感じる。
私たちは、しばらくの間、
車中泊の話で盛り上がった。
他愛のない会話が、
心地よく響く。
夕方になり、彼女が帰る時間になった。
「今日はありがとうございました！
ひよりさんに出会えて、本当に嬉しかったです！」
彼女は、満面の笑みで、私に手を振った。
私も、笑顔で手を振り返した。
なんだか、心がフワッと軽くなった気がした。
私の投稿が、誰かの背中を押し、
新しい一歩を踏み出すきっかけになった。
そう思うと、胸が熱くなる。
こんな私でも、誰かの役に立てるんだ。
そう確信した私は、
でり丸。のボディをそっと撫でた。
でり丸。も、なんだか嬉しそうに、
エンジン音が小さく響いた気がした。
この出会いが、私の車中泊ライフを、
さらに豊かなものにしてくれるだろう。
【ひよりのＳＮＳ】
まさかの道の駅で、車中泊仲間と遭遇！😳💖
しかもデリカミニオーナーさんまでいたよ〜！✨
私の投稿見て車中泊始めた子もいて、マジ感動😭
ＳＮＳの繋がりって、こんなにリアルなんだね！
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