第3話 片付け時々食事

とりあえず部屋の片付けをする際に少しでも動けるスペースを作る為に物の断捨離からはじめた。

「アシッドとりあえずものを減らすところから始めよう。いるものといらないものい分けてくれ。」

「いらないものは捨てるから家の外にまとめて置いておいているものはいるものゾーンのようなとこを外に作ってそこに置いて行ってくれ。」

「わかったわ」

そういうと彼女は目の前に散らかっているものの選別を始めた。

俺はその間にいるものゾーンといらないものゾーンのスペースを作る為家の外に行き枠を作った。

枠を作り家の中に戻ると彼女の選別の手は止まっており代わりに一冊の本を読んでいた。

「アシッド、選別してろって言ったよな何してるんだ今」

「ち、違うのですそれはその、いるかいらないかの判断をしていたのですわ、だから決して懐かしい本が出てきたから片付けの手が止まってしまったとかそういうわけではなく」

「じゃあその本はいるの、いらないのどっち」

「まだ、まだ中身を見ないと決められませんわ」

「そんなこと言ってると片付け作業一生終わらんぞ」

彼女は俺が思ってるより残念であった。

それもそのはず彼女の生活能力は終わっていて食事もまともに作れない、掃除もしない、挙句の果てには洗濯もしない。

一体これでどのように生活してきたのか些か不思議である。

考えるだけ無駄か俺はそう思うと下に落ちている本のようなものをとり、

「アシッドこれはいるものかいらないものかどっちなんだ」

「あ、それは絶対にいるものですわ」

「そうか、っておいさっきまで見てた本をどっかに投げるんじゃありませんいるかいらないのかどっちなんだい」

そういうと彼女先ほどまで手に持っていた本を投げ俺が持っているものを取り中を見始めた。

「はぁ懐かしいわねこのアルバム」

「アルバムだったんだこれ」

「そうですわ、しかもこれはだいぶ昔の頃のアルバムですわね」

そういうと彼女はページを開くたびに懐かしいだのこんな時もあったわと昔を思い出している。

「そういうアルバムとかは片付けが終わった後に見てください」

「ちょ、勝手に持ってかないでください」

「こうでもしないと片付けしないだろ、それにこれは絶対にいるものだよな」

「そうですわね、アルバムとかは全部いるものですわね」

そういうと彼女は思い出したかのように断捨離を再開し始めた。

片付けを始めてから四時間はたっただろうか、最初に見た時と比べ床に落ちているものはだいぶ減り底が見えた。

少しずつ休憩を挟みながらやっていたとはいえ

疲れが溜まり始めているのか彼女の片付けの速度が最初の頃に比べ遅くなっているのがわかる。

「最初に比べたら片付いたし飯にでもするか」

「そうねそろそろご飯しましょう。お腹が空いて片付けも全く進みませんから」

「それはあんたが懐かしいものを見つけるたびにそれに時間を取られるからだろ」

そういい俺が台所に向かうと忘れていた事があった。

「そういえばご飯作るけど食べれないものとあるか? 苦手なものは食べれないものには含まれんからな」

「好き嫌いはあまりないから大丈夫わよ」

「そっかそれなら良いんだけど」

その時俺は思い出した。

「そういえば食材って何か買ってあるか」

「…ないわね」

「そっかぁ、買いに行くところからかぁ」

「…なんか申し訳ないわね」

「いや別に全然そんなことはないぞ、ただ…」

「ただ?」

「俺一銭も持ってないし今俺がいる場所もよくわからんから食材を買いに行く事ができないからその、今日は一緒に買い物行ってくれないか」

「そうねよくよく考えたらレンさんこちらの地形はなんにも知らないですわね」

「そう、だから迷子にならない為にも一緒に来てくれないか」

現在地は俺が普段ゲームで活動していた範囲ではないところでどのような地形になっているか知らず、またゲームのようにマップを開く事で自身の現在地を把握しワープできるようなものも持ち合わせていないのである。

「そうね、じゃあ街の方まで行きますかね」

「なんだその手は」

「とりあえず手を握りなさいな」

「? こうか」

そういい俺は彼女が伸ばした手を取った。

そして次の瞬間彼女は呪文を唱え青色の光に包まれた。

思わず急な光であった為目を閉じた。

目を開けるとそこはゲームをしていた時に死ぬほど見てきた顔なじみの街であった。

「ほら着きましたわよレンさん」

「え、あ、そうだな」

「…何か悩むような事ありましたか?」

「いや、手を掴んでくれっていきなり言われて意味もわからずに手を取ったらいきなりワープして普通にびっくりしたぐらいだな」

「普段ワープし慣れてるのではないのでは?」

「実体でワープしたことなんてないしいきなり飛ばされたとなると普通に驚くわ」

彼女は不思議そうにこちらを見たがそれもそうだろう。

俺の暮らしていた世界の常識と彼女が暮らしていた世界の常識は違う。

「ま、そんなことは置いておいて食材買いに行こうぜ」

「暗くなる前にさっと買い物を終わらせましょう」

そういうと俺たちは市場へと向かって行った。

メインストリートには食材や素材から装備、料理や道具などが売られている。

料理スキルや制作スキルが高い人はこのような場所で食材や素材を買い装備などを売っている。

逆に料理スキルや制作スキルが低い人は既に出来上がっているものを買っている。

俺はゲーム内である程度のスキルを持っており料理スキルや制作スキルを所持している為食材を買いにたべもの市場に向かった。

「たべもの市場に向かって食材を買うのはよろしいのですが、わたくし料理はできませんわよ」

「俺料理スキル持ってたからへいきでしょ」

「レンはこちらの世界に来てからゲームをプレイしていた時の能力は何か持っているのですか」

「…もしかしてゲームで使えてたようなスキルって使えない?」

「まぁこちらの世界の常識的にスキルを所持する上でマナが必要なのですがレンは違う世界の人だから持っていないと考えるとスキル系は使うことができないのではないのかしら」

「…マジか」

俺は先ほどまで思い描いていたことが全て崩壊した…と思っていたが、

「…スキル関係なく料理できるとしたらどうなる」

「スキル関係としたら大丈夫だと思いますわね」

その言葉を聞いた時俺は先ほどまでスキルが使えないことに萎えていたが現実世界でできていることならこちらでもできるということがわかり、

「それなら問題ないな」

「…失礼ですが、レンはまともに料理ができるのですか」

「それなら問題ないな、家に引きこもってた分何もしてないのは親に申し訳なかったから料理や掃除とかの家事全般は全部してたな」

「なら問題はなさそうですわね」

彼女はそういうとかいもの市場へと入っていた。

俺は彼女を追いかけるようにかいもの市場に入って行った。

市場にはさまざまな種類の食材が存在している。

俺はそこで食材を眺めながら今日の夜の献立を決め、ついでに明日の分も買う為明日の分の献立も考える。

彼女は俺が食材を真剣に見ていることが面白かったのかこちらをじっと見つめてきた。

「…なんか食べたいものでもあったか」

「いえ、そういうわけではなく、レンさんがそんな真剣に食材を見ているのがなんと言いますか」

「俺が真剣に食材を選んでいる姿が面白いってことか」

「そんな失礼なことではありません、ただ料理できるんですね」

「まぁずっと家に引きこもっていた時は家事全般は全て俺がやってたからな」

「…そうだったのですね」

そういうと彼女は昔の話をしたせいなのか少し申し訳なさそうにしていた。

「別にこれに関しては別にネガキャンとかじゃないからな、そんな顔すんなってこんな話した俺が悪いみたいじゃないかよ」

その言葉を聞くと彼女は両手を頬に当てこちらを見てきて周りに聞こえない程度に、

「…わたくしそのような顔をしておりましたか?」

「まぁそんな感じがするってぐらいかな」

そのような会話をしているうちに俺は献立を決め食材をカゴに入れていると彼女は俺の服をちょこんとつまみ、俺に伝わるか伝わらないか絶妙な力加減で引っ張った。

「その、もしレンさんがよろしければレンさんが昔あちらの世界で作っていたようなものを食べてみたいのですが…」

「別に問題はないけども、まだ台所とか片付け終わってないから家の片付けが終わってからでもいいか?」

「レンさんがよろしいのであればいつでも構いませんわ」

そういうと彼女はちょこんとつまんでいた手を離した。

食材を買い外に出てここにきた時と同じように彼女の手を取り彼女の魔術によって家に帰ってきた。

料理するとは言ったがあまり家が片付いていない現状ではちゃんているような料理を作ることは難しく、かつ片付けの続きもあるためささっと作ることにした。

その後はささっとパスタを茹で卵と和えたものを炒めただけのパスタを作り食べた。

そして食べた終わった食器等は洗い水気を拭き取り元あった場所に戻すと家の片付け作業夜の部が始まった。

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