第2章:聖夜の果て、真実の愛
第48話 『咲良の決意、告白の夜』
二月上旬。大学入学共通テストが終わり、束の間の解放感が漂う中、生徒たちは私立大学の個別試験、そして国立大学の二次試験に向けて、再び気を引き締めていた。西山和樹も、共通テストの手応えを感じつつも、まだ気を抜くことはできない。そんな彼の心には、共通テストを終えてから、月島咲良の様子が以前にも増して気になっていた。彼女は、和樹が他の女子たちと深い関係を築いていることを、少なからず察しているようだった。
その日の放課後、和樹が自習室で参考書を閉じ、帰路につこうとすると、咲良が彼を待っていた。彼女はいつもの涼やかな表情だが、その瞳の奥には、どこか深い決意が宿っているように見えた。
「西山くん、今、少しだけ時間いいかな?私の家に来てほしいの」
咲良の声は、普段よりも心なしか低く、和樹の心の奥底を探るようだった。和樹は彼女の意図をすぐに察した。夏、そして秋を通して、和樹が他の女子たちと築いてきた関係が、ついに咲良との間で決着をつける時が来たのだと。
「ああ、もちろんいいよ。どうした、そんなに深刻な顔して」
和樹が優しく声をかけると、咲良は小さく息を吐いた。
「ううん。家で話したいことがあるの」
咲良の言葉に、和樹は頷いた。彼女の家は、クリスマス・イブ以来だ。しかし、今日はいつもと違う、張り詰めた空気が漂っているのを感じた。
咲良の自宅に着くと、彼女はすぐにリビングではなく、直接自分の部屋へと和樹を促した。部屋の扉はぴったりと閉じられ、外界から隔絶された完璧なプライベート空間がそこにあった。咲良は、部屋着に着替えていた。白い薄手のニットと、ゆったりとしたショートパンツ。その姿に、和樹は思わず息を呑んだ。ニットの胸元からは、白いシンプルなフルカップブラジャーのラインがわずかに見え、その下のバストの柔らかな膨らみが強調されている。彼女から漂うのは、いつもより甘く、そしてどこか火照ったような体臭だった。
「西山くん、座って。あの、今日はね……」
咲良はソファに座り、和樹の隣に身を寄せた。彼女の頬は、ほんのり赤く染まっている。
「共通テスト、終わって、少しは気が楽になったけど……。私立入試がすぐに控えてるし、なんか、身体も心も、すごく疲れてる気がするの」
咲良はそう言って、深いため息をついた。
「私、西山君にこうして身体に触れてもらうと、本当に心が落ち着くの。身体が全部、西山君に預けられるような気がして……。それが、私にとって、一番のリラックスなの」
咲良は和樹の腕にそっと触れ、潤んだ瞳で彼を見上げた。その視線は、和樹への深い信頼と、性的な期待が入り混じったものだった。
「ねえ、西山くん……」
咲良が、一瞬言葉を切り、和樹の瞳を真っ直ぐに見つめた。
「私、西山君のこと、本当に信頼してる。あなたといると、本当に落ち着くの。やっぱり、西山君しかいないわ……」
その言葉に、和樹の心臓が激しく鳴った。長年の片思いが、今、確かな形となって彼の目の前に示された。咲良の瞳には、和樹への深い愛情が宿っている。
「だからね……私、あなたに、もう一歩先に進んでほしいの」
咲良の言葉は、明確な「決意」を示していた。和樹は、彼女の真剣な眼差しに、抗うことはできなかった。
「わかった。咲良が望むなら……俺は、咲良の身体も心も、全部受け止める」
和樹が答えると、咲良の顔に安堵と、かすかな喜びの表情が広がった。
和樹は深呼吸をし、緊張した手つきで、まず咲良の肩からマッサージを始めた。咲良はゆっくりとニットを脱ぎ、白いシンプルなフルカップブラジャーに包まれた、その豊かな胸を和樹に見せた。和樹は、彼女のバストを優しく包むブラジャーの丸みと、その下に広がるなめらかな肌の感触に意識を集中した。
和樹は、乳房の基部からリンパの流れに沿って、優しく丁寧にメンテナンスマッサージを施した。ブラジャーのカップの上から、ゆっくりと円を描くように指を滑らせる。咲良の身体は、和樹の指の動きに合わせて、微かに身悶え、より深い吐息を漏らした。それは、快感の波が全身に広がっていく兆候だった。
「はぁ……和樹君……そこ……すごく、気持ちいい……」
咲良の声は、微かに震え、うっとりとした表情で、瞳は潤んでいた。彼女の頬は、ほんのりとピンク色に染まっている。
次に、和樹は咲良の脚の付け根へと手を滑らせた。ショートパンツの裾から、きめ細やかな太ももの肌が覗く。和樹が鼠径部のリンパ節を優しく刺激するマッサージを始めると、咲良の身体は大きく跳ね、甘い喘ぎ声を上げた。
「あっ……ひぅっ……和樹君……そこは……!」
咲良の言葉は、途切れ途切れで、理性を失いそうなくらい甘く響く。和樹の指先が、彼女の最も敏感な部分を探り当て、快感の波を次々と引き起こす。咲良の身体は、熱を帯びて、和樹の指に吸い付くように反応する。
「和樹君……もっと……そこ……お願い……」
咲良の声は、懇願するように和樹に迫った。彼女の肌から漂う、興奮した体臭が、部屋中に満ちているのを感じた。
マッサージが進むにつれて、咲良は和樹の腕を掴み、その身体を和樹に預けるように身をよじった。
「和樹君……私、和樹君のこと、本当に信頼してる。だから……全部、和樹君に任せたいの……。この身体も、心も……」
咲良の言葉には、和樹への絶対的な信頼と、初体験への揺るぎない覚悟が込められていた。彼女の身体は、快感と期待で熱を帯び、和樹の指先に吸い付くように反応する。
「ねえ、和樹君……梓や遥たちとは、どんなことしてるの?」
不意に咲良が尋ねた。その言葉に、和樹は心臓が止まるかと思った。彼女の瞳は閉ざされているが、その問いかけは和樹の心を深く抉った。和樹は何も答えることができなかった。咲良は、和樹の沈黙に、すべてを悟ったようだった。
「そっか……。でもね、和樹君……。私、大学生になったら、もっと色々なことができるわよね?……私、大学を卒業したら、和樹君と結婚したいって、ずっと思ってるから……」
咲良の言葉は、和樹への深い愛情と、将来への明確な展望を示していた。他の女子たちとの関係に対する牽制と、独占欲が露わになっていた。和樹は、彼女の複雑な感情と、将来への大きな期待を受け止めながら、自分の身体が、彼女の心を深く繋ぎ止めていることを改めて自覚した。夜が深まるにつれて、二人の間の空気は、これまでで一番濃密なものになっていった。
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