第45話 『結衣の情熱、最後の輝き』

 一月中旬。大学入学共通テストが目前に迫り、県立富岳高校の三年生たちは、誰もが神経をすり減らしていた。特に、バスケットボールで常に輝きを放ってきた山本結衣は、その活発な性格とは裏腹に、受験という未知のプレッシャーに苦しんでいるようだった。連日の勉強漬けで身体は鉛のように重く、精神的な焦燥感はピークに達している。和樹の「深いリラクゼーション」は、そんな彼女にとって、もはや身体と精神の「逃避場所」となっていた。


 その日の放課後、和樹が自習室で参考書をまとめていると、山本結衣からメッセージが届いた。「和樹くん、今、少しだけ時間いいかな?もう、限界かも。どうしても会いたいんだけど。試験前、和樹くんに会っておきたいな、って」。結衣からのメッセージは、いつもストレートだが、今回は文字から切羽詰まったような悲痛な響きが伝わってきた。和樹は彼女の意図をすぐに察した。この極限状態の中で、結衣が求めているのは、身体の疲労回復だけではない。


 和樹が結衣の自宅に着くと、リビングは暖房が効いて温かいが、結衣の顔には、普段の快活な笑顔とは異なる、深い疲労と焦燥の色が濃く出ていた。ポップなセミロングの髪が乱れ、その瞳の奥には、受験への不安と、何かを求めるような光が宿っている。

 「和樹くん、来てくれてありがとう。もう、全身が鉛みたいで……」

 結衣の声は、疲労でかすれており、その手は微かに震えている。和樹は彼女の前にしゃがみ込み、その額にそっと触れた。触れた肌は、少し熱を帯びているようだった。

 「結衣はいつも頑張りすぎだからな。大丈夫、今日は何も考えずに、俺に全部任せてくれ」

 和樹が優しく声をかけると、結衣は和樹の手を取り、彼の掌に自分の頬をそっと押し付けた。その指先から伝わる熱が、和樹の胸を高鳴らせる。彼女の肌からは、普段よりも強く、そしてどこか切羽詰まったような体臭が漂っていた。


 和樹は、ゆっくりと、しかし確実に結衣の身体に触れていった。結衣はすでにTシャツとショートパンツ姿になっていたが、和樹の言葉に、ゆっくりとTシャツを脱ぎ、鮮やかな水色のブラトップと同色のボクサーショーツ姿になった。ブラトップは彼女の健康的な身体にぴったりとフィットし、引き締まった腹部や、へそピアスの小さな輝きが和樹の視界に飛び込んできた。和樹は、彼女の健康的な肌に、触れる喜びを感じていた。

 和樹は、結衣の唇に優しくキスを落とし、そのまま首筋、鎖骨へと口づけを移した。結衣の身体は、和樹のキスに合わせて微かに身悶え、甘い吐息を漏らす。


 和樹は、結衣のバストに視線を落とした。乳房は、ブラトップの中で弾力があり、その先端の小さなバラ色が、和樹を誘惑する。和樹は、その柔らかな膨らみを指の腹で優しく撫で上げ、先端の小さなバラ色の突起をそっと弄んだ。結衣の身体が大きく身悶え、甘い吐息を漏らす。

 「ひっ……和樹くん……そこ……」

 和樹は、結衣の乳首に顔を埋め、優しく舌でなぞった。硬く尖った乳首を、吸い付くように口に含むと、結衣の身体は激しく震え、甘い悲鳴のような声を上げた。

 「んんっ……あぁっ……たまらない……!」

 和樹は、左右の乳房を交互に舐め上げ、乳首を吸い、甘噛みすることで、結衣の性的快感を極限まで高めていく。結衣の指が、和樹の髪を強く掴んだ。彼女の身体からは、快感によって全身から噴き出すような熱が伝わってくる。


 和樹は、結衣の太ももの内側へと手を滑らせた。内腿の柔らかい肌が、和樹の掌に吸い付くように伝わる。そして、鼠径部のリンパ節を丹念にマッサージし始めた。

 「あっ……ひぅっ……和樹くん……そこは……!」

 結衣の身体が大きく跳ね、これまで聞いたことのない、甘く、そして抑えきれない喘ぎ声が部屋に響き渡った。和樹の指先が、彼女の最も敏感な部分を探り当て、快感の波を次々と引き起こす。結衣の身体は、熱を帯びて、和樹の指に吸い付くように反応する。

 「和樹くん……もっと……そこ……お願い……」

 結衣の声は、懇願するように和樹に迫った。彼女の肌から漂う、興奮した体臭が、部屋中に満ちているのを感じた。


 和樹は、結衣の身体をゆっくりと仰向けにした。結衣は瞳を閉じ、微かに震える唇から熱い息を漏らしている。和樹は、彼女の腰に手を回し、自身の身体を重ねた。結衣の身体が、和樹の重みを受け止め、甘い音を立てる。

 「はぁっ……んんっ……!」

 結衣の口から、抑えきれない喘ぎ声と、熱い吐息が漏れる。和樹は、結衣の身体の奥深くへと、さらに深く突き進んだ。結衣の身体が、快感によって激しく震え、和樹の腕を強く掴んだ。彼女の瞳は潤み、視線は和樹の奥底を見つめている。

 「和樹くん……気持ちいぃ……もっと……私、全部、和樹くんに……」

 結衣の言葉は、途切れ途切れで、理性を失いそうなくらい甘く響く。和樹は、彼女の身体から漂う、興奮した体臭が、部屋中に満ちているのを感じた。


 どれほどの時間が経ったのか。和樹の身体から熱いものが溢れ出し、結衣の身体の奥深くへと注ぎ込まれた。結衣は、激しく身悶え、甘い悲鳴のような声を上げた。

 「ひぃっ……んっ……和樹くん……!」

 彼女の身体が、大きく弓なりに反り、硬直した。そして、全身の力が抜け、ぐったりと和樹の腕の中に倒れ込んだ。その顔には、極度のリラックスと、どこか満たされたような、恍惚とした色が宿っていた。

 「結衣……大丈夫か?」

 和樹が優しく声をかけると、結衣は潤んだ瞳で和樹を見上げ、力なく微笑んだ。

 「うん……大丈夫。和樹くん……本当に、ありがとう……。こんなに気持ちいいなんて、和樹くん以外じゃ、無理だった……」

 結衣の言葉は、心底安堵したような、そして和樹への深い感謝が込められていた。それは、和樹への強い依存を示していた。彼女は和樹の腕にそっと頭を乗せ、目を閉じた。

 「ねえ、和樹くん……共通テスト、私、絶対合格したいの……。和樹くんが私のヒーローなんだもん。合格したら、もっと和樹くんと色々なことしたいな」

 結衣の言葉には、和樹への深い愛情と、合格後の明るい未来への願いが込められていた。和樹は、彼女の複雑な感情を受け止めながら、自分の身体が、彼女たちの心を深く繋ぎ止めていることを改めて自覚した。冬の静寂の中、二人の間の空気は、一層濃密になっていった。


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