第41話 『クリスマス・イブ、咲良の揺らぎ』
十二月下旬。街はクリスマスの煌めきに包まれ、誰もが浮足立つ季節。しかし、大学入学共通テストまで一ヶ月を切った受験生にとって、それは遠い世界のことだった。西山和樹も、連日の受験勉強で疲労困憊の日々を送っていたが、その夜は違った。クリスマスイブ。彼が向かうのは、長年片思いを続ける、月島咲良の自宅だった。咲良からの誘いは、和樹の胸を期待と不安で満たしていた。
咲良の自宅に着くと、玄関の扉から漏れる温かい光が、和樹を迎えた。リビングには、上品に飾り付けられたクリスマスツリーが輝き、部屋全体が柔らかな光に包まれている。咲良は、普段の制服姿とは異なり、白いタートルネックのニットと、落ち着いたグリーンのロングスカートという、シックで大人っぽい装いで和樹を出迎えた。彼女の髪は、自宅では珍しく下ろされており、バストラインまで伸びるストレートロングが、柔らかな光の中で美しく揺れていた。
「西山くん、いらっしゃい。こんな日に来てもらうなんて、悪いわね」
咲良の声は、いつもより心なしか優しく、その頬はほんのり赤く染まっている。和樹は、彼女の普段とは違う雰囲気に、胸が高鳴るのを感じた。
「いや、別に。咲良からの誘いなら、断る理由はないさ」
和樹が言うと、咲良は小さく微笑んだ。リビングのソファに腰を下ろすと、部屋には静かにクリスマスソングが流れている。
咲良は、和樹の隣に身を寄せた。彼女から漂うのは、いつものシャンプーの香りに、微かに甘いクリスマスケーキの匂いが混じり合った、特別な香りだ。
「あのね、西山くん……最近、受験のストレスがすごくって。頭も身体も、なんか固くなってる気がするの。だから、和樹くんに、マッサージしてほしいなって……」
咲良はそう言って、和樹の腕にそっと触れた。その指先で和樹の腕の筋肉をなぞる。その視線は、和樹の身体の奥を探るようだった。和樹は、彼女が単なる疲労回復以上のものを求めていることを、本能的に察知した。咲良の瞳は潤んで、和樹の奥底を見つめていた。その視線には、和樹への深い信頼と、性的な期待が入り混じったものだった。
「私、和樹君にこうして身体に触れてもらうと、本当に心が落ち着くの。身体が全部、和樹君に預けられるような気がして……。それが、私にとって、一番のリラックスなの」
咲良の言葉には、和樹への深い信頼と、どこか切羽詰まったような甘えが混じり合っていた。和樹は、彼女の真剣な眼差しに、抗うことはできなかった。
「わかった。咲良が望むなら……俺は、咲良の身体も心も、全部受け止める」
和樹が答えると、咲良の顔に安堵と、かすかな喜びの表情が広がった。
咲良は、和樹の目の前で、着ていたニットも、ロングスカートも全て脱ぎ去った。そこには、白いシンプルなフルカップブラジャーと、同色のレギュラーショーツを身につけた、咲良の長身で凛とした身体があった。ブラジャーは彼女の豊かなCカップのバストを優しく包み込み、引き締まったウエストライン、なめらかな腰のライン、そして豊かで弾力のある臀部へと続く曲線は、和樹の視覚を刺激し、彼の心臓を激しく打ち鳴らした。彼女の肌は、きめ細かく、ほんのりと温かい。和樹の鼻腔には、咲良の身体から直接漂う、甘く、そして微かに興奮した体臭が、部屋中に満ちているのを感じた。
和樹は深呼吸をし、緊張した手つきで、まず咲良の肩からマッサージを始めた。咲良の肩は、見た目以上に硬く張っており、書道の練習と受験勉強の重圧が伺える。和樹は指の腹で肩甲骨の周りをゆっくりと揉みほぐし、首筋へと滑らせる。
「んっ……」
咲良の口から、微かな甘い吐息が漏れた。和樹の指先が、彼女の身体の敏感な部分を探り当てると、咲良の身体がビクリと小さく震える。和樹は、ブラジャーのサイドベルトから続く肋骨のラインを辿り、乳房の基部に触れた。
「咲良、バストのあたり、少し張ってる気がするけど……」
和樹が問いかけると、咲良は少し戸惑いながらも答えた。
「うん……最近、少し気になるの。特に、受験のストレスが強い時とか……」
和樹は、乳房の基部からリンパの流れに沿って、優しく丁寧にメンテナンスマッサージを施した。ブラジャーのカップの上から、ゆっくりと円を描くように指を滑らせる。咲良の身体は、和樹の指の動きに合わせて、微かに身悶え、より深い吐息を漏らした。それは、単なるリラクゼーションを超えた、快感の予兆だった。
「はぁ……和樹君……そこ……すごく、気持ちいい……」
咲良の声は、微かに震え、うっとりとした表情で、瞳は潤んでいた。彼女の頬は、ほんのりとピンク色に染まっている。
次に、和樹は咲良の脚の付け根へと手を滑らせた。ショーツの裾から、きめ細やかな太ももの肌が覗く。和樹が鼠径部のリンパ節を優しく刺激するマッサージを始めると、咲良の身体は大きく跳ね、甘い喘ぎ声を上げた。
「あっ……ひぅっ……和樹君……そこは……!」
咲良の言葉は、途切れ途切れで、理性を失いそうなくらい甘く響く。和樹の指先が、彼女の最も敏感な部分を探り当て、快感の波を次々と引き起こす。咲良の身体は、熱を帯びて、和樹の指に吸い付くように反応する。
「和樹君……もっと……そこ……お願い……」
咲良の声は、懇願するように和樹に迫った。彼女の肌から漂う、興奮した体臭が、部屋中に満ちているのを感じた。
マッサージが進むにつれて、咲良は和樹の腕を掴み、その身体を和樹に預けるように身をよじった。
「ねえ、和樹君……私、和樹君のこと、本当に信頼してる。あなたといると、本当に心が落ち着くの。やっぱり、和樹しかいないわ……」
咲良の言葉は、和樹への深い愛情と、他の女子たちには見せない、本音に近い感情の吐露だった。彼女の身体は、快感と期待で熱を帯び、和樹の指先に吸い付くように反応する。
「ねえ、和樹くん……最近、私以外の他の子たちとも、そんなことしてるの?……私があなたの『下僕』って言ってるからって、調子に乗ってないでしょうね?」
咲良の言葉には、和樹への深い愛情と、他の女子たちとの関係に対する微かな牽制、そして独占欲が滲み出ていた。和樹は何も答えることができなかったが、その沈黙は咲良に全てを悟らせたようだった。しかし、咲良はそれ以上追及せず、和樹の胸元に顔を埋めた。
「そっか……。でもね、和樹君……。私、大学生になったら、もっと色々なことができるわよね?……私、大学を卒業したら、和樹君と結婚したいって、ずっと思ってるから……」
咲良の言葉に、和樹の心臓が激しく鳴った。長年の片思いが、今、確かな形となって彼の目の前に示された。和樹は、彼女の複雑な感情と、将来への大きな期待を受け止めながら、自分の身体が、彼女の心を深く繋ぎ止めていることを改めて自覚した。クリスマスの聖夜、二人の間の空気は、これまでで一番濃密なものになっていた。
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