第3章:交わる肌、秘めたる決意
第22話 『梓の覚悟、開かれる扉』
九月上旬。長く、そして熱い夏休みが終わり、新学期が始まった。受験生にとっての夏は「勝負の夏」と言われるが、和樹にとっての夏は、それ以上の意味を持っていた。マッサージを通じて女子たちとの関係は深化し、その身体の秘密に触れ、彼女たちの性的な快感を呼び覚ましてきた。しかし、その先に待ち受ける「初体験」という壁は、和樹の胸に期待と同時に、重い責任感を突きつけていた。
新学期が始まり、受験モードが本格化する中、佐々木梓の顔には、夏休み前にはなかったような、微かな焦燥感がにじんでいた。彼女は書道の練習と受験勉強の重圧に、普段の冷静さを失いつつあるようだった。ある日の放課後、和樹が部活を終え、昇降口に向かっていると、梓が彼を呼び止めた。
「西山君、今、少し時間いいかな?どうしても、お願いしたいことがあるの」
梓の声は、いつになく真剣で、その瞳には、和樹の心の奥底を探るような、強い光が宿っていた。和樹は彼女の意図をすぐに察した。夏を通して、彼女の身体は和樹のマッサージによって目覚め、その先を求めていることは明白だったからだ。
「ああ、もちろん。どこに行こうか?」
「私の家で。今日は誰もいないから、ゆっくりと話したいことがあるの」
梓の言葉に、和樹は頷いた。彼女の家は、すでに何度も訪れている。しかし、今日はいつもと違う、張り詰めた空気が漂っているのを感じた。
梓の自宅に着くと、彼女はすぐにリビングではなく、直接自分の部屋へと和樹を促した。部屋の扉はぴったりと閉じられ、外界から隔絶された完璧なプライベート空間がそこにあった。梓は、部屋着に着替えていた。淡いピンクのキャミソールと、レースの縁取りのあるショートパンツ。その姿に、和樹は思わず息を呑んだ。キャミソールの胸元からは、白いノンワイヤーブラのラインがわずかに見え、その下のバストの柔らかな膨らみが強調されている。彼女から漂うのは、いつもより甘く、そしてどこか火照ったような体臭だった。
「西山君、座って。あの、今日はね……」
梓はソファに座り、和樹の隣に身を寄せた。彼女の頬は、ほんのり赤く染まっている。
「夏休み中も、和樹くんにマッサージしてもらって、本当に身体は楽になったんだけど……。受験のプレッシャーが、どうも取れなくて」
梓はそう言って、深いため息をついた。
「私、和樹君にこうして身体に触れてもらうと、本当に心が落ち着くの。身体が全部、和樹君に預けられるような気がして……。それが、私にとって、一番のリラックスなの」
梓は和樹の腕にそっと触れ、潤んだ瞳で彼を見上げた。その視線は、和樹への深い信頼と、性的な期待が入り混じったものだった。
「ねえ、和樹君……私、和樹君のこと、本当に信頼してる。だから……。もう、一歩先に進みたいの」
梓の言葉に、和樹の心臓が激しく跳ねた。彼女の言葉は、明確な「決意」を示していた。和樹は、彼女の真剣な眼差しに、抗うことはできなかった。
「わかった。梓が望むなら……俺は、梓の身体も心も、全部受け止める」
和樹が答えると、梓の顔に安堵と、かすかな喜びの表情が広がった。
和樹は深呼吸をし、緊張した手つきで、まず梓の肩からマッサージを始めた。梓はゆっくりとキャミソールを脱ぎ、白いノンワイヤーブラジャーに包まれた、その豊かな胸を和樹に見せた。和樹は、彼女のバストを優しく包むブラジャーの丸みと、その下に広がるなめらかな肌の感触に意識を集中した。
和樹は、乳房の基部からリンパの流れに沿って、優しく丁寧にメンテナンスマッサージを施した。優しく円を描くように指を滑らせると、梓の身体が小さく身悶え、より深い吐息を漏らした。それは、快感の波が全身に広がっていく兆候だった。
「はぁ……和樹君……そこ……すごく、気持ちいい……」
梓の声は、微かに震え、うっとりとした表情で、瞳は潤んでいた。彼女の頬は、ほんのりとピンク色に染まっている。
次に、和樹は梓の脚の付け根へと手を滑らせた。ショートパンツの裾から、きめ細やかな太ももの肌が覗く。和樹が鼠径部のリンパ節を優しく刺激するマッサージを始めると、梓の身体は大きく跳ね、甘い喘ぎ声を上げた。
「あっ……ひぅっ……和樹君……そこは……!」
梓の言葉は、途切れ途切れで、理性を失いそうなくらい甘く響く。和樹の指先が、彼女の最も敏感な部分を探り当て、快感の波を次々と引き起こす。梓の身体は、熱を帯びて、和樹の指に吸い付くように反応する。
「和樹君……もっと……そこ……お願い……」
梓の声は、懇願するように和樹に迫った。彼女の肌から漂う、興奮した体臭が、部屋中に満ちているのを感じた。
マッサージが進むにつれて、梓は和樹の腕を掴み、その身体を和樹に預けるように身をよじった。
「和樹君……私、和樹君のこと、本当に信頼してる。だから……全部、和樹君に任せたいの……」
梓の言葉には、和樹への絶対的な信頼と、初体験への揺るぎない覚悟が込められていた。彼女の身体は、快感と期待で熱を帯び、和樹の指先に吸い付くように反応する。和樹は、彼女の真剣な眼差しに、抗うことはできなかった。夜が深まるにつれて、二人の間の空気は、一層濃密になっていった。
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