瘤の鳴き声への応援コメント
素晴らしい文章に思わず感想を失礼いたします。
静かに積み重ねられた人生の時間と、木の瘤から聞こえる季節外れの蝉の声――
幻想と現実が交錯する、美しく哀しい掌編です。作家になる夢を追いながら生き抜いた男の人生が、老境のある日、瘤から現れた“何か”の誕生で静かに昇華される瞬間に胸を打たれます。
時間の経過が丁寧に描かれ、幻想的な終幕はまるで祈りのよう。
命の継承と物語の芽吹きを感じさせる、静謐で温かな作品でございました。
暑い日に素敵な清涼感をありがとうございました。
作者からの返信
こんにちは、とてもきめ細やかなご感想を頂き大変恐縮です。
何年も土の下で過ごす蝉の生態に興味を抱き、想像した物語です。人間が人生に挑み、挫折しても、時の流れが異なる命は新たに産声を上げる。そのことを祝福できる老境を迎えたいと心から願います。
こちらこそ自分の作品を読んで頂き、ありがとうございます。
瘤の鳴き声への応援コメント
終わりが近いいのちと、これから始まるいのち。
主人公と一緒にわたしまで目頭が熱くなりました。
最後の「その生に幸あれ」という一言が胸に迫ります。
主人公が実直に生きてきた何十年間、瘤の中の生き物はずっと息をひそめていたのでしょう。
そして、彼が再びそこにやってきたタイミングで「羽化」したのは偶然ではないですよね。
うまく言えませんが、プロの小説家になる夢は叶わなかったけれど、あなたは地に足の着いた人生を生きてきたよと言ってもらえているような気がしました。そう言っている主が何なのかは、わからないままですが。
よいお話を読ませていただきました。
作者からの返信
猫小路葵様、ご感想をありがとうございます。コメント返信が遅れてしまいました。
瘤の中にいたものが何か、人生の晩秋に羽化したことに理由があるかどうかは作中では明かされませんが、少なくとも彼の目には眩く映ったかと思います。
あるいは認識する者がいたことでその誕生に影響を及ぼしたのかもしれません。
いつも拙作では現象の理由は明示されませんが、彼がその命を祝福したことだけは確かです。
こちらこそ読んでくださり感謝致します。