【半分の奇跡】第1章『重ならない言葉と身体』
ギタガラス
作品紹介&[モノローグ]
風俗嬢との思いがけない「半分の関係」に心を揺さぶられ落ちていく主人公。心と身体を交わす順番を違えると、人はすれ違う。
昼は笑顔の仮面を被った合理主義者のビジネスパーソンの卵──有馬貴久。偽りの愛を重ねる風俗という世界の中で、彼は「信じ続けること」の残酷さを知っていく。
[モノローグ]
彼女と初めて会ったのは、いつも通り、ひとり気楽な夜遊びの中だった。
薄暗く、シミのくすんだ安ホテルの一室。
乾いた暖房の風がカーテンを揺らし、壁の染みがぼんやり浮かんで見えた。
その部屋に現れた彼女は、どこか場違いな存在に思えた。
会ったばかりの、知らない誰かのはずだった。
それなのに、不思議とわかってしまっていたんだ。
ずっと探していた「誰か」なんだと。
透き通るような白い肌、細い肩。
少しうつむきがちで、どこか遠くを見ているような目。
──ああ、俺は彼女に恋をしてしまっていたんだ。
あの出会いが、狂気な夜の始まりだった。
ほんの少し、指が触れるだけで、世界が変わると信じていた。
名前も知らない、ただ「※※」としか呼べない誰かを、
僕は奇跡と信じ、全力で奪いにいった。
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