第3話 テーマって……

 何を書くにしても、ある程度「テーマ」というものは必要ですよね。

 自分は、書きながら迷子にならないようにする「道標」であり「着地点」だと思っています。

 で、「テーマ」と言うと、割と大仰に考えてしまうことって、ありませんか?

 「愛」とか「戦争と平和」とか「正義とは何か」とか、何か高尚なものをイメージしがちですよね。

 昔、自分は漫画を描く為の学校に行ったことがあります。

 そこで言われたのは「テーマというのは『自分が描きたい、見せたいと思ったこと』でいいんだよ」ということです。

 たとえば、「自分は、このヒロインの可愛さを読み手に伝えたい」と思ったのであれば、どうすればヒロインの可愛さが伝わるかをメインに話を考えればいい訳です。

 それまでは、自分も「ストーリーを考える上で、根底には高尚なテーマが必要なのではないか」みたいに思っていたのですが、目から鱗でした。

 逆に言えば、「書 (描)きたい、見せたいと思うこと」がなければ、話を作るのは難しいということかもしれません。

 長編を書いていて、途中で詰まりそうになった時は、「この作品で自分は何を書きたいのか」を思い出すようにしています。 

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