第16話
次の日の朝
神様は小屋にいた
三人の信者は神様を睨みつけていた
「どういうことですか」
信者たちは神様に詰め寄った
神様はすくっと立ち上がった
「相正悟を呼べ」
と神様は言った
相正悟のスマホにLINEが届いた
神様からである
「久しぶりだな相正悟 私は 横浜にいる」-神様
「お久しぶりです神様」-正悟
「実は大変な事になっている 私に力を貸してほしい」-神様
「何がですか」-正悟
「清水さんが危ない」-神様
「清水さんが なぜ」―正悟
「田中の手下が清水さんに何かしようとしている」-神様
「何をですか」-正悟
「ご開帳じゃ」-神様
「え マジですか」-正悟
「そうなんじゃ 助けてやってくれ」-神様
「何がどうなってるのか分からないです」-正悟
「つまり 私とあってくれ」-神様
「わかりました 何処で」-正悟
「今どこじゃ」-神様
「横浜のラブホテルです」-正悟
「何じゃと まあいい では駅にすぐきてくれ」-神様
「わかりました」-正悟
相正悟はLINEを切ると
急いで着替えて外に出た
「何 どうしたの」と由美子が言った
相正悟は横浜駅に向かって歩いた
神様は何処だろう
と 三人の男が正悟の前に現れた
相正悟はピタッと歩を止めた
「相正悟さんですね 神様がお呼びです」
男の一人が言った
「ついてきてください」
男たちは速足で歩いた
相正悟はついていった
神様は相鉄線の入り口の前にいた
「よく来てくれた相正悟」
と神様は言った
「今から田中のマンションに殴り込みじゃ」
「五人で二台のタクシーで行くぞ」
と神様は言った
「はい わかりました」
と相正悟
「事情は、後で聞かせてもらいます」
相正悟と神様で一台、信者たちで一台のタクシーで行くことになった
「清水さんはどこに」
と相正悟は聞いた
「知らぬ」
と神様
「知らないですか」
と相正悟
「田中のマンションに行かねばならん」
と神様
「そこにいるんですか」
と相正悟
「あるいは、もうすでにそうかもしれん」
と神様は言った
田中のマンションは上大岡にあった
タクシーは田中のマンションの前で止まった
そこには一台の高級車が止めてあった
マンションの入り口には柵が下りていた
「強引に侵入したらこっちが犯罪ですよ」
と相正悟は言った
「ピンポンしましょう」
と相正悟は言った
正悟はインタ-ホンのブザーを押した
「はい田中です」
と中から声がした
「お久しぶりです 相正悟です」
「お久しぶりです相正悟、少しお待ちください」
と田中の声がした
ギギィと音を立てて柵が上がっていった
「神様の教会よりすごいな」
と相正悟は言った
「では行きましょう」
と相正悟
五人は中に入っていった
五人はすんなり三階についた
エレベーターを降りるとドアが一つあった
相正悟はドアをノックした
中から田中の声で
「どうぞ」と聞こえた
ドアには鍵はかかっていなかった
五人は部屋に入った
そこは大きな明るい部屋だった
ソファーやデスクが並んでおり
奥には大きいテ-ブルが一つ
そこに座っていたのは小さくて色の黒い痩せた眼鏡の男である
「お久しぶりです相正悟」
田中は言った
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