第6話・ミッション〜神羅 羅電の攻略〜

 まず、整理しよう。


 名前は神羅羅電(しんら らでん)

 異能・雷薔薇ボルト・ローズ

 雷を放出する脳力だろう。

 アイツは身体的にパワー型で脳筋タイプだな。


 アイツはこんなガキになら勝てる。


 そう思っているだろう。


 だが、それが普通の異能力者だったらの話だ。


 俺の異能・物語ストーリーは結構ややこしいからな!


「先に謝っておく、俺が相手ですまなかったな」


「そうだな!お前のような雑魚が俺様に当たって不運だな!」


「何故ならら俺の異能・物語ストーリーの最初の犠牲者になってしまうからな!」


 そう言うと、俺は異能・物語ストーリーを使い、踏み込む。


 一回の踏み込みを一として、それを十に書き換える。これを瞬足アクセルとでも言おうか。


 そうすることによって、一回の踏み込みが十回となり、すぐに羅電の元へと行く。


「何っ…!!」


 急に目の前に来ると、さすがに驚くよな。


 次に、羅電の腹に手の平を当てる。


「おいおい、それを攻撃とでも言うのか?」


 まだだ。手の平から羅電へと強い衝撃を与える。


 その強い衝撃を、一回を十回に…!


 一、二、三、四、五、六、七、八、九…十回!!!


 この衝撃は外からのダメージではなく、中からのダメージだから、防ぎようがない。


「がはっ…!!」


「これは衝撃インパクトとでも名ずけるか」


【神羅 羅電の気絶により、勝者・灰島条牙!】


「ミッション・クリアだ」


 案外楽勝だったな。


 バトルが終わり、俺はまた転移されて元の場所へと戻る。


 戻って、少しした後に天田美翼が転移してきた。


「どうだ?勝てたか?」


 俺はそう問いかけて、美翼は…


「一応…勝てましたね…」


 なんと、美翼も勝ったのか。


 昨日寝た子(健全)が死んでたら、後味が悪いからな。


「条牙さんも…その姿的に勝ってますよね?」


 確かに、神羅を楽勝で勝ったからな。


「やはり、条牙さんは凄いです…!」


 後のことを考えねて、美翼の情報収集でもするか。


「急な話だが、天田美翼の異能を聞いていいか?」


「えっ…、それは少し怪しいです…」


 そうなるだろうな。


「なら、をしよう。」


…?」


「そうだ、取引だ。俺は美翼に俺の異能を教える、美翼は俺に異能を教える、そして俺と美翼は同盟を組む」


 俺的には、少しデメリットの方が多いが、及第点だろう。


 俺は、美翼に異能・物語ストーリーの能力詳細を言う。


「結構、ややこしそうですけど…」


 実際にややこしいからな。


「俺は言ったぞ」


 約束だ、美翼の方も言ってくれないと釣れ合わん。


「私の異能は…愛のキューピットです。能力詳細は『この異能の対象者Aに矢を当てて、対象者Bを好きにさせる能力』です。矢に刺さった対象者Aは対象者Bの命令を好きだから、従わせることが出来ます。」


 おいおい、前の言葉を前言撤回するわ。収穫が良すぎた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る