『発案が「俺」トップキルスコアが「こいつ」』/『棒人間2人と飛び交うハートマーク』/『返却時のコメント「きみが引っ張るから……」』/『本命バレを嫌がった男子全員の総意』/『手間がかかるからたまに……』

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「呼ばれた理由わかるか?」

「こいつが悪いんです!」

「あんたが悪いんでしょ!」


 こうして俺たちは反省文を書くことになった。


「なんで私が……」

「1番暴れたからだろ」

「……ぐぅ゙」

「『教室で水鉄砲合戦した反省文』書こうぜ」

「…………みんなを涼しくしただけなのに」

「やっぱ悪いのこいつだわ」



140字小説『発案が「俺」トップキルスコアが「こいつ」』



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 私の彼氏はセンスが独特だ。


「俺たちの絆をもっと深めるため……交換絵日記しようぜ!」

「まぁ、別にいいけど」


 こうして彼氏から書き始めた交換絵日記。


「絶対に家で読んで、家で書いてくるんだぞ!」

「はいはい、わかったよ」


 帰宅後、すぐに彼氏の絵日記を確認する。


『タイトル「俺と大好きな人!」』



140字小説『棒人間2人と飛び交うハートマーク』



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「体操服貸してよ」


 更衣室に行こうとしたら前席のギャルに捕まった。


「嫌だよ」

「大丈夫。臭くても平気」


 そこまでわがままじゃないし、と胸を張るギャル。


「すでにシャツの下に体操服着てるから……」

「つまり、脱がせてほしいんだ。まかせて優しくするから」


 こうして僕は色々と失い、体育を見学した。



140字小説『返却時のコメント「きみが引っ張るから体操服伸びちゃってブカブカだったよ、スケベくん」』



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「『全学年女子オールスター』……はは、面白いね」


 正座で並ばされた俺たち男子は同じクラスの女子に囲まれていた。


「投票者はこのクラスの男子だけだね」


 俺たち男子は無言で床を見つめている。


「ならさ……このクラスの女子が1人も選ばれてないのはなんで?」


 俺たち男子の固い結束は決して破れない。



140字小説『本命バレを嫌がった男子全員の総意』



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 ここ数日、部屋の窓を開けていると隣の家から紙飛行機が投げ込まれていた。


「うわ、今日も来たよ」


 歪に折られた紙飛行機を開いて、書いてあることを確認する。


『ワタシノ、プリン、タベタ、オマエ、ゼッタイ、ユルサナイ』


「……『俺特製プリン』を見せつけるように食べたのは、少しやりすぎだったか」



140字小説『手間がかかるからたまにしか作らない、彼女の好物』



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