3 晴れやどり
第10話 もじゃもじゃもじゃっと積み上がっている黒いもの
着ている服は、暗い紺色というのか、濃い紺色のポロシャツだ。外が明るいから暗い色に見えるというのではなく、ほんとうに濃い色のようだ。
スカートは線がいっぱいのチェック模様のスカートだ。黒の細いしましま模様と、色の濃い灰色と濃い緑色と濃い赤色との線が直角に交わっている。スカートの地は灰色だが、上に載っている模様のせいか、ほんとうに高級生地なのか、銀色の光沢があるように見えた。プリーツのつきかたは
靴下は白の厚手の靴下らしい。暑くないのかな?
そして、スニーカーというより、くるぶしの上まで覆うもうちょっと本格的な運動靴が、その足もとに並べておいてある。右足はベンチからはみ出しているので、その靴下の足が、自分の脱いだ運動靴の上に乗っかりそうになっていた。
肌はちょっと日に焼けたという感じだ。
ポロシャツの胸にはポケットがあって、そこには暗い赤色で何かの模様がデザインしてあった。暗い紺色に暗い赤なので、よくわからない。
眉の上にかかっている髪の毛はすなおな髪質に見える。
でも、それ以外のところの髪は?
髪はどこでどうなっている?
ポロシャツを着た肩はきれいな形をしている。いかり肩でもなく、なで肩でもなく、その中間のきれいな曲線を描いていた。息で胸が上下するのに合わせて、その肩もかすかに動く。
その肩のところに、もじゃもじゃもじゃっと積み上がっている黒いものって、いったい何?
美聖は、そっと膝をついた。
もじゃもじゃもじゃっと積み上がっている黒いものがこの子の髪の毛に違いないのだが、それは顔にかかっているすなおそうな髪と感じが違う。
もじゃもじゃを軽く手に取って、ベンチから落としてみる。
びよよん、と、ばねのようにはずみはしなかったけど、弾力よく下へと伸びた。下が土につきそうになったので、あわてて左手ですくう。髪は土に触れずに美聖の左手に収まった。
膝をついたまま、顔の近くまで持ち上げてみる。
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