日本式の簡単中華♪


 孟玉楼さん、朝からお料理に専念しています。

 テラの日本式の中華のようですね。


 青椒肉絲、回鍋肉、油淋鶏、棒棒鶏、酢豚、豚の角煮……

 豚の角煮はレトルトパックです、何が手作りなのでしょうね。

 残りは味付け調味料パックです、切って炒めて……

 簡単に調理できるようになっています。


 昨日中に食材なんか買い込んでいました。

 端島中華特別行政区に行ってね。 

 特に味付け調味料パックはここでしか売っていませんので。


「あら、お肉が多いわね♪でもあの子たち、お肉好きだったわね♪」

「でも干焼蝦仁(海老のチリソース炒め)ぐらいは」

「主食は……シュウマイ、春巻き、肉まん……これらは冷凍食品でいいかしらね♪」


 結構大量に作っているようですね。

 いささかお財布には厳しい中華のようです。


「お料理、もっと勉強しておけばよかったわね……でも味付け調味料パックを使えばそれなりにできるから……」

「やはりご飯も炊いておこうかしら?」


 この後も、麻婆豆腐、ニラ玉も追加です♪


「まあ、色合いはもう一つだけど、これでいいでしょう♪」

 大皿に盛り付け、並べているところに、教え子たちがやってきました。


「おいしそう♪これ、先生がおつくりに?」

「味付け調味料パックよ、これを使えば簡単なのよ♪こちらは『チン』ね♪」

「味付け調味料パックって、端島中華特別行政区でしか売ってないのでは?」

「行ってきたのよ♪近頃は皆もいけるようになったと思うけど?」


「氏女(うじめ)のアンクレットを付けていると、シャトルも乗れるようになりました♪」

「端島中華特別行政区どころか、小笠原直轄シティとかテラのシャトルを使えばどこでもいけます♪」

「そうなのね♪シャトルの運賃も割引なのよ♪」

「いままでも、家賃と光熱水道費はただだったけど、シャトルや公共交通も半額なのよ♪」

「そういえば備蓄食料も、賞味期限直前になったら配給してくれるし、助かるわ♪」


「私ね、こんどレイサン島の温泉に行こうと思うの♪」

「レイサン島?ハワイの北の?」

「レイサン島にいったらハワイにも行くべきね♪」


 食事をしながら、ワイワイガヤガヤ、その姦しいこと……

 完全に女学生の頃に戻っています。


 頃合いと見たのか、周雨琳が、

「先生、相談とはどのような事でしょうか?」


「実はね……」

 玉楼さん、教育RCTからの話をね……


「どうしたものかしら、私は皆さんとのんびり過ごしたいのだけど……」


「先生、教育RCTの話、受けるべきではありませんか?」

「私たち、技芸学校のおかげで、このように幸せに暮らせているのです、学校にいけなければどうなっていたことか……」

「そうですよ!受けてください!私たちもできるだけことは致しますから!」


「そうね……皆さんが押してくださるなら、考えてみましょうかね……」


 !


「そうだ!少しぐらい条件闘争してみましょうか……」

「ねえ、私と一緒に復職をお願いしたら、復職してくれる?」

「私どもは構いませんが、教育RCTが受けるとは思いませんが?」

「もしもの場合よ、私、皆さんと一緒に仕事なら、してみたいのよ♪」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る