コスモスの女たち3 デーヴィーの星々
ミスター愛妻
第一章 ヴィーナスの物語 へそくりの使い道
デーヴァ宇宙も何とかしませんか?
ラグナロク戦争も終結し、ティアマト宇宙の開発もめどが付き、そろそろデーヴァ宇宙も何とかしようということに……
まずは交通手段だが、軽便鉄道殖民軌道が考えられたが経費が……べらぼうに安価な敷設費の軽便鉄道殖民軌道といえど、総務RCTが予算で待ったをかけそう……
なにをするにもお金が足りない……そこで関係者を集めてどうするか話し合いをしようとしたのですが……
姉のイシスが乱入し、悪知恵をささやく……おかげで、丸いもののめどがつき、この際、長年気になっていた現地採用職員や内部勤務事務員の福利厚生、特に給料なとを改定しようとヴィーナスさんは提案した。
原資?毟り取られた、へ・そ・く・り。
* * * * *
プラネテスの軽便鉄道は敷設計画や運行管理、維持などはミリタリーオフィスの担当である。
プラネテスは計画に沿って敷設し、機材や人員を提供するのである。
そしてこの度、軽便鉄道の敷設計画が惑星世界管理局に委託された。
「ティアマト宇宙の開発もめどが付き、そろそろデーヴァ宇宙も何とかしませんか?」
惑星世界管理局長の山下藤子がある日、ヴィーナスさんに言葉を投げかけた。
姉の梅香さん、妹の桜子さん、三姉妹で長々と『伽』なんて済ませて、身だしなみを整え終わったときの話である。
「もう、藤子ったら!こんな時に!」
「わかったわ、あとで話を聞きますから、早くご飯を食べましょうよ」
「この頃、貴女たち激しいのよ♪おなかが減ったのよ!」
ヴィーナスさん、山下三姉妹との秘め事にお疲れのようなのです……
姉の梅香さんが、朝食なんて作ってくれています。
妹の桜子さんも手伝っています。
「お待たせいたしました♪」
運ばれたのはクロックムッシュとコンソメスープとサラダ……?
「梅香さん、朝食は和食派だったのでは?」
「桜子がパン食なもので……」
「桜子さんは何が得意なの?」
「……」
桜子さん、お手伝いしたのでは……
「桜子はレタスをちぎってくれました……」
あわてて梅香さんが口を開きました。
「美子様、私と桜子は『食べる人』、梅香姉様は『作る人』なのですよ」
山下三姉妹は、ヴィーナスさんの事を美子様と呼ぶのです。
「藤子姉様!私だってこの頃は料理もするようになったのです!食パンだって焼けるし、卵もゆでられます!」
梅香さん手作りのモーニングは大変おいしくて、パクパク食べていたヴィーナスさん、
「じゃあ、これでは足らないから、桜子さんのトーストなんて所望しようかしら♪」
で、出てきたのはいささか焦げたトースト……
「桜子?どうすればポップアップトースターでこうなるの?」
「藤子姉様の意地悪!」
でも、楽しく焦げたトーストに、バターなんて塗って食べていた4人でした。
そして、その日の昼過ぎ……
「山下局長、ヴィーナス様からメッセージが届いています」
「美子様から?あら、お茶会のご招待?」
ヴィーナスさんからの、お茶会招待でした。
「ニライカナイ・マスターハウスに午後の3時、カジュアルなのね♪」
で藤子さん、急遽、2時から早退し、ニライカナイのヴィーナスさんの私邸、『ニライカナイ・マスターハウス』に出かけたのです。
ニライカナイ・マスターハウスというのは、ドール・鹿の園にあり6畳の和室、同じく12畳程度のフローリングのLDK、端っこに3畳の畳が敷かれています。
後は3畳程度の納戸、おトイレとお風呂、洗濯機置き場……
一応小さいお庭もついています、でも……ポニーの調教場と乗馬もできるお庭もね……これは壁に囲まれていますが……
隣は姉のイシスさんの私邸、『ケンブリッジ・オフィス』です。
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