第11話

 くわちゃんが、無言のままに、カプレーゼを

食べ始めた30秒後。



 アニキは、おじのもとにもどり、クリスタル

グラスのショットを、あおった。飲みきる。

氷も小さくなっていたので、台下冷蔵庫の横の

台下冷凍庫から、ガッチガチの氷をグラスへと

新たに変えて、山崎12年を注ぐ。



 当然、CMのような音を出しながらww

そして、アニキは、また、おじの元へ戻る。



 すると、おじが、唐突にアニキへ



「アニキ♪̊̈♪̆̈おれと♪̊̈♪̆̈腕相撲しませんか?

 久々に。たしか、136勝136敗二分けくらい

 でしたよね?そんなとこだろ、たしか。

 当然のこと、『極上 森伊蔵』を一杯かけて

 です。おれが勝ったら♪̊̈♪̆̈アニキよりも!!

 先に呑む♪̊̈♪̆̈」



と、宣戦布告したww



 一瞬、アニキが瞠目どうもくし、ニヤリと笑う。

 おもしろそうに!!




「おじwwwwww

 人が!!楽しみ♪̊̈♪̆̈にしてるのにィィwwww

 それを、腕相撲ごときで!!横取りしよう?

 なんて!!わーるい子だね!!!!




 そーんな♫♫悪い子には、腕相撲よりも!!

 もーっと!!面白いこと?しようぜ?



 おじ♫♫」



と、ノリノリで言い始めたww

 アニキは、実の所wwこういう子が♪̊̈♪̆̈♪̊̈♪̆̈




      大好き♡♡



 であったww



 七巳と、ろんも、今の動向に注目している。

 ワクワクし始めたのだろうww

 ワンチャン、自分らも参戦する気満々なのは

明白だった。祭りの予感がするのだ。




「皆さん、お疲れ」



 そこへ、クールで、淡々としていながらも、

どこかきらびやかで、華のある爽快な雰囲気を

持つ男がドアベルを鳴らしつつ、入ってきた。



 フォークナー DJあおいべるである。

 この男も、おじとは違う意味で天才である。



 配信も、裏の仕事もである。

 手短だが、的確なハーコメと澄んだ雰囲気の

枠回しは素晴らしい。



「おお!!べる♪♪お疲れ様」



 カウンター越しから、まっすぐの視線なので、

アニキが、1番先に気がついた。



 皆が、振り返る。



 皆から、べるは喝采かっさいを浴びる。

 礼を言いながら、べるがカウンターまで来た。



「奴ら、カタに、はめときましたんで」



 アニキが、スッ…とカウンターの上へとグラス

を置き、ベルへとグラスを押し出す。中には、

山崎12年が、注がれていた。




「ありがとう、べる。お疲れ様。それは、おれ

 のおごり。報酬は、例のごとく」



 べるの表情に、かすかな歓喜が浮かぶ。



 孤高の天才ゆえの寂しき心に、珍しく、光が

さしたかのような、かすかな歓喜。

 だが、べるにとっては、大きな喜ばしき報い

であったのだ。



「頂きます」



 まずは、かーるく一口。グラスの中で、氷が

粋な音をたてる。アニキは、グラスにも🥃実に

こだわっているので、いい音がする。

 買って帰った奴もいるww



 そして…………

 各々が、べるを讃え、わちゃわちゃし始め、

ろんが、



「お前ら////!!おれをかまえ💦

 配信者は、みんな構ってチャンやろ!!」



のww名言を放ちwwwwみんな、内心ニヤニヤ

しつつ、放置し、∑(꒪д꒪III)ガーン!となったり、

フォークナー DJ 𝓲𝓷𝓡が、するりと……店内に

はいってきてたりした。



 ろんは、基本、漢な感じだったり、朗読枠で

しっとりと落ち着いてたりとするが、たまーに

こういうwwかわいいことをぶちかます



\\\\٩( 'ω' )و ////かまえよ💦お前ら‪💢♡♡



な、きゃわわᐡ⸝⸝> ·̫ <⸝⸝ᐡな配信者だったりもする

のだ。そこが、たまらん////



 末永くwwこの可愛らしい姿勢は、大胆かつ、それとなく貫いて欲しいものである。



 そんな、ろんさん…………    わかばは、

もちろん!!





      嫌いじゃないぜ?



    嗚呼!!かわちい(*´ч`*)♫♫




 さてさて、いっときの喧噪から場が落ち着き

をみせた時、



「あきば!!!!

 もう、例の施設のことさ?皆に、発表しても

 いいか!?」



 その場の皆が、一斉にアニキへ注目した。































 














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