第19話:デコボコチーム、最後の突入!

夜が明け、太陽が東の空に昇る。

朝焼けのオレンジ色の光が、

静まり返った廃工場を、

じんわりと赤く染めていた。

まるで、これから始まる

大きな戦いを告げる色のようだ。

空には、まだ夜の星が

いくつか残っている。


デコボコチームの四人と、

東雲総理は、

廃工場の入り口に立っていた。

みんなの顔は、朝の光に照らされて、

とても真剣だ。

でも、その瞳の奥には、

揺るぎない希望の光が宿っている。

誰も、もう不安そうな顔はしていない。


「みんな、準備はいいかい?

この戦いは、きっと大変になる。

だけど、僕たちなら、きっとできる」


東雲総理が、

優しく、でも力強く、

みんなの目を見て言った。

彼の胸の「笑顔スイッチ」が、

キラキラと、朝日に反射して輝いている。

その光は、まるで、

みんなを励ます小さな太陽みたいだ。


「はい!いつでも大丈夫です!

どんなデータでも、僕が解き明かします!」

佐倉が、メガネをくいっと直し、

きりっとした顔で力強く答えた。

彼のぴかぴかの計算機も、

準備万端。いつでも作戦を開始できる。


「バッチリだよ!

どんな悪い奴も、

私がこのカメラとペンで、

真実を暴いてやるんだから!」

一条が、カメラを構えながら、

元気いっぱいに言った。

彼女の赤いヘッドフォンが、

朝の光を反射して、

鮮やかに輝いている。


「俺にできることなら、

どんなことだってやるっす!

みんなを守るためなら、

力仕事は任せてください!」

田中おじさんが、

魔法の工具箱をぎゅっと握りしめて、

少し照れながらも、

でも強い決意のこもった声で言った。


「みんなで力を合わせれば、

どんなに高い壁だって、

きっと乗り越えられます!

私たちは、一人じゃないんですから!」

アリッサが、虹色のスカーフを

ふわりと、優しく揺らしながら、

温かい笑顔で言った。


---


「よし!行くぞ!

この国の未来を、

僕たちが取り戻すんだ!」


総理の合図で、

デコボコチームは、

さびた鉄の扉がそびえ立つ廃工場へと、

一歩ずつ、力強く突入した。

古びた鉄の扉が、

ギィーッ、ギギギーッと

ものすごい音を立てて開く。

その音は、まるで、

この物語の始まりを告げる

ファンファーレのようだ。


中は、まるで夜のように薄暗くて、

何がどこにあるのか

よく見えない。

腐った木材と、鉄の錆びた匂いが、

鼻の奥をツンと刺激する。

古い機械の影が、

あちこちに不気味に伸びていて、

まるで大きな怪物が

うずくまっているようだった。


ガシャーン!

ドカン!

突然、奥の方から

大きな金属音が響いた。

それは、何かが壊れるような、

恐ろしい音だ。

「情報ごちゃまぜ団」の

悪い奴らが、

もう待ち構えていたのだ!

彼らは、デコボコチームが来ることを

知っていたらしい。


黒い服を着た、

顔の見えない男たちが、

暗闇の中から、

一斉にデコボコチームに

襲いかかってきた。

その数に、一瞬、みんながひるむ。

しかし、デコボコチームは諦めない。

顔を見合わせ、

互いにうなずき合った。


「佐倉くん!向こうだ!

向こうのシステムを頼む!」

総理が、指示を出しながら叫んだ。

彼の声が、暗い工場に響き渡る。


佐倉は、猛スピードで

腰のポーチから小型のパソコンを取り出し、

画面を操作し始めた。

彼の指が、

キーボードの上を

まるで魔法をかけるように

素早く、正確に動く。

複雑な暗号を、

指先一つで打ち込んでいく。

「情報ごちゃまぜ団」の

悪しきシステムを止めるためだ!

彼の額からは、早くも汗が流れ出す。


ガシッ!ドスッ!バキッ!

田中おじさんが、

自慢の力持ちの腕で、

襲いかかる悪い男たちを

次々と食い止める。

彼の体は、まるで、

どんな攻撃も跳ね返す鉄の壁みたいだ。

「みんなには、指一本触れさせねえぞ!」


「こっちよ!隠れてる奴がいる!」

一条が、カメラを構えながら、

鋭い声で指示を出す。

彼女の目は、

暗闇の中でも、

悪い奴らのわずかな動きも

見逃さない。

彼女のカメラのフラッシュが、

チカッと光り、

闇の中に潜む敵の姿を捉えた。


アリッサは、

優しい歌声を口ずさみながら、

「情報ごちゃまぜ団」に

心を操られている男たちに、

心の壁を壊す魔法の言葉で、

そっと語りかける。

「本当の気持ちを思い出して…!

あなたたちは、騙されているだけ…!」

彼女の歌声は、

工場の騒がしい音の中でも、

不思議と響き渡った。


---


デコボコチームは、

それぞれが得意なことを活かして、

力を合わせて戦っていた。

まるで、バラバラだったパズルのピースが、

一つになったみたいに、

最高のチームワークを発揮している。

彼らは、互いを信じ、

助け合いながら、

工場の奥へと進んでいく。


奥へ進むと、

さらに広い空間に出た。

そこには、

今まで見たこともないような、

とてつもなく大きな機械が、

デンと音を立てて構えていた。

まるで、生きているかのように、

機械からは、

不気味な、赤い光が放たれている。

その光は、

みんなの心を吸い取るみたいだ。


「あれが、きっと…!」


佐倉が、息を切らしながら叫んだ。

その大きな機械こそ、

みんなの「素直な気持ち」を

閉じ込めるためのもの。

そして、この国の「元気がない現象」を

引き起こしている、

一番の悪者、

「情報ごちゃまぜ団」の

最後の切り札だ!


「止めろ!

その機械を止めろ!」


総理の力強い声が、

部屋いっぱいに響き渡った。

彼の胸の笑顔スイッチが、

ピカッとまぶしい光を放つ。

最終決戦の火蓋が、

今、まさに、

大きな音を立てて切って落とされたんだ!


デコボコチームの勇気と友情が、

この国の未来を、

そしてみんなの笑顔を救うために、

今、一つになる!

彼らの希望の光が、

暗い工場を照らしていた。

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