出会い系サイトを利用したらそこは男おいどんの世界だった

第18話 出会い6 波瑠さん26歳①（勃て、勃つんだ、今度こそ)

　南さんと言う娘から、メッセージが来た。プロフィールを見ると田舎から上京したばかりの純朴そうな娘だった。

　「はじめまして、看護師をしています。良かった仲良くしてください。」

　写真も丸顔で笑顔の似合う可愛らしい方だった。

如何にもまだ経験の少ないウブな感じがした。

　今度はどうだろう？上手く普通に仲良くなれると良いな。そう思いながら、宜しくと返事をした。

　そしたら、「ここだけのやりとりは気付きにくいし、男性はポイント勿体ないので、メールを教えてください。」と連絡が来た。

　正直、この段階であゝまたかという気分になった。やりとりは気付きにくいって何？アプリだから通知くるよね？要は一人で何十人も顧客を抱えてて、どの通知かわからないってこと？

　男性はポイント勿体ないって、気遣ってくれるのは嬉しいけど、とっても慣れてるのがバレバレなんだよな。

　ChatGPTによると、メール等に誘導するのは規約違反となる会話（明らかな売春行為）のログを残すのはまずいかららしい。

　そうは言ってもキミらグルだよね、取り締まりなんてしないよねとPQuXに思うところはある。

　実は少し前に、唯さん(第8〜12話）を以下の様にPQuXの運営に通報してみた。

【通報理由】

・年齢詐称（27歳 → 実際は40代）

・プロフィール内容と実態が著しく異なる（例：セフレ募集 → 実態は金銭搾取目的）

・性行為内容の一方的制限と金銭上乗せ要求（当初約束額2万に対し、現場で追加要求）

・性的サービス拒否（触れること禁止、手コキのみ）

【実害】

　約束された内容が履行されず、実質的に詐欺的な被害を受けたと感じています。

今後、同様の被害者が出ないよう適切な対応をお願いします。

　で、PQuX側からは「確認の上、適切に対処します。」と返事はきたが、その後、唯さんのアカウントは凍結もされなければ、年齢の改正もされておらず悠々と活動を続けている。

　なので、こう言う女性が居ないと成立しないアプリだし、結局グルなんだろうなって思っている。

　それとは別に、時折女性の垢が凍結されるのを見かけることもあるが、余程ストレートにヤバいこと言ってるんだろうな、逆に何言ったのか興味が湧いてしまう。

話を波瑠さんに戻そう。

　「いっくんさんですか？PQuXでやり取りしてた南です♪」

　「本名は波瑠っていいます。よろしくお願いします♪」

　「一度お会いしてみたいのですが都合の良い日ってありますか？♪」

句読点の代わりに音符を使う娘の様だ。

　「こういう出会いは初めてなので最初は山手線沿いでアクセスも良い五反田駅でお会い出来ると嬉しいです♪」

　来た、五反田だ。初めてと素人を気取りつつ、ラブホ街のある街を堂々と指定してくる辺り、清々しい程にプロって感じがする。

　どうしようか迷ったが、まだお金の話も出てないので、もう少し話を進めてみることにした。

「わかりました。そこに土曜日の午後1時でいかがですか？」と返した。

　「大丈夫ですよ♪

　待ち合わせ場所、駅付近のわかりやすい所にしようと思ってるのですが五反田駅までは何でで来ますか？」

「JR線で来られるならJR五反田駅の東口出て正面の洋服の青山、その前で待ち合わせしましょう♪

住所お伝えするのでメモお願いします。」

メールには、当該店舗の住所が書かれてあった。

　メールに書いておいてメモお願いしますって日本語が分からない？？？

ChatGPTに思わず聞いてみた。

　「デリヘルの電話予約の時のマニュアルの癖が出た文章と思われます。

　実際、エンデリ（援デリ）は デリヘルの派生業態 なので、運営しているのはほぼ同じ人たちです。だから文章や対応が「デリヘルの電話受付マニュアル」そのままなんです。

　個人の素人女性なら、

「五反田駅で待ち合わせしよー♪」で終わりです。

住所まで正式に書いてメモを促すことは絶対にしません。」

だよねー。

　なんかもう真っ黒だけど、写真可愛かったから、会って見たい気持ちがまだ勝っていた。現時点ではまだお金の話されてないし。

　ChatGPTにここ迄言われても一縷の望みに賭けてしまう。我ながらしょうがないなって思った。