第10話 はぁ…。オレ、今監禁されてます……。

 どうもです…。オレです…。鳴理金次郎です…。



 今絶賛監禁中っす………。


 いや、一応オレの必死な説得によりベットに縛り付けは免れたけど、寝室からは出られなかった。……とほほ。


 何度か脱出を試みたが、この部屋窓が無く、あんなはベット、テレビ、漫画が並べられた本棚と扉が一つだけで、しかも5〜6畳ぐらいの広さしか無い。扉に対してスパークフェザークロスアタックをしたけど、鉄かなんかで作られているのか、全く壊れない。つまり脱出は無理。



 そんでオレは今、田宮センセーの部屋からでられずにいるわけだが、別に傷を付けられたりだとか、拷問されたりだとかされてない。

 むしろなんか高待遇っていうか?一応夜ご飯とか出たし。つうか今って朝なんだけどさ、ちょうど朝ごはん作ってんし、マジでなんなんあの先生?


 あ、ちなみに今日は土曜日で休みだぜ!いや〜、マジでよかった………。

 アレ?そういや先生って土曜日も仕事あんよな?確か朝ごはん作る前…………


「今日は君とずっと一緒に居よう」


「えーーー、マジすか?」


「うん、マジだよ。一緒に居よ」


「嫌だって言ったら?」


「……………………」


「わ、分かったっすって!分かったから睨まないでくださいっす!!」


 って会話してたけど、大丈夫なんか?てかあの時の眼マジで怖かったわ。チビるってのマジで!


「できたよーご飯」


「ヒェっ……」


「え、どうして驚くの?」


「え!いや、せ、先生が急に入って来るからっすよ!」


「あー、なるほどね。ごめんねノックもせずに」


「いや、まあ別にいいっすけど………」


「ふふっ、優しいんだね」


 田宮センセーはそう微笑む。なんだろう、可愛いんだけど、可愛いとは思ってはいけない気がする。うん、可愛いと思ったら負けだわコレ。


「さっ、下に降りて食べよ」


「え!いいんすか下に降りて!?」


「うん良いよ。でも条件がある」


「………条件?」


「コレ、付けて」


 そう言って見せてきたのは………


「!?首輪っておまっ……」


「さあ、付けて」


 首輪はリードに繋がれていて、リードは田宮センセーが手で持っている。いや、オレは犬かっての。


「いやいやいやいや!!こんなん付けたくないっすって!!!」


「そう、なら………」


 先生はリードを離し、ポッケからなんとスタンガンを出して来やがった!!!



「コレで君を感電させてでも付けるよ」


 田宮センセーはオレの首にスタンガンを近づける。


「わわわわ、分かった!分かったって!付ける!付けるっすから!」


「ふふふ、良い子」


 先生はスタンガンを引っ込める。そしてオレは自分で首輪をつけて下に降りた。













「あのー。質問いいっすか?」


「ん?どうしたの?」


 今は朝ごはん中、オレは首輪を付けていて、リードは柱に巻き付けられている。


「田宮センセーって今日学校無いんすか?」


「ええ、無いけど……どうして?」


「いや、先生の仕事って土日も……」


「あるけど、私は図書室の司書、図書室は土日は空いてないから、土日は仕事が無いことが多いの。まぁ、全く無いってわけじゃないけどね」


「へっ、へ〜、なるほどな〜〜」


 オレは右手に持っているナイフで目玉焼き

 を切る。




「リードはそんなナイフじゃ切れないよ」



 エスパーかよこの人……………。

 なんで切ろうとした事わかったんだよ…………。

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