第43話戦い

数分前。

「何だお前たちは」

ハンターの前に十五人くらいの白装束の集団が立っていた。

「我々は花梨と言う少女を捉える為に来た」

ハンターの後ろにアイドルやスタッフが隠れているが、花梨と言う少女はしゃがみこんんで震えていた。

「大丈夫俺達がなんとかするから」

「お前らは何者だ?」

「言う必要はない、ただ少女を渡せば他には危害は加えない」

「ふざけるな、そう言ってホイホイ渡すか!!」

「そうか、なら死ね」


そうしてハンターと白装束の戦いが始まった。


数分後…

俺は直ぐにエーテルを確認するがエーテル消費が消耗しているハンターが確認されて上空に飛びながら確認してバーベキュー場を目指した。

そして上空から見えたのは衝撃なものだった。

ハンターは倒れていて今にも白装束が少女めがけて如月もろとも刀を振り下ろす瞬間に俺はマイクロポータルで少女の目の前に飛んだ。

「死ね!!」

白装束の一人は刀から衝撃波を出し、それが俺が飛んだ目の前に届いたが、俺は右手で衝撃波を跳ね返した。

「お前は…」

「御影さん!!」

「お前らS級やらA級がいながら何してんだよ」

「すいません」

俺は後ろにいた少女を見た、少女は怯え切っていて周囲はハンターの血が散乱していて何があったのかをものがっていた。

「大丈夫、後は俺がやる」

俺は羽織っていた服を少女にかけた。

「俺が前に居る限り後ろに居る奴には血は流れない」

「お前は御影、なんで此処に?」

「足止め役は逃げおおせたぞ」

「馬鹿なあの方が」

「お前らが持ってる刀がどう言う物か知ってるか?」

「知っている、エーテルを吸い上げる物だろ?」

「それを知って居ながらなぜ使う」

「あの方の使命に比べれば安いものだ」

「ふざけんな、命より大事なものなんてない!!」

「そんな綺麗ごとを言ってると死ぬぞ」

「死なねーよ、俺は最強だ」

「じゃあ試してみよう」

そう言って刀を振る白装束、だが俺はマイクロポータルで刀を取り出して右手を出しイーターズコードを発動した。

これは本来モンスターを吸収するものだがこれは周囲の物を吸収できることが判明し、俺はこれを進化させた。

「馬鹿な、私の攻撃が」

「もうそれは通用しない」

 白装束の一人が飛びかかる。御影の視線が一瞬だけ動く──その瞬間、斬撃。

 風の切る音と共に地面が揺れる。

 男は何が起きたか分からぬまま、肩口から地面へ崩れ落ちた。御影の刀には、血の一滴もついていない。

 二人目、三人目──。

 彼らは同時に飛び込む。御影は身体をほとんど動かさない。ただ一歩、前に出た。

 その一歩の軌跡が“刃”となり、二人の武器ごと切り裂く。

 金属音と肉の裂ける音が重なり、地面に響く。

「なぁ、もう少し頭使えよ……お前らじゃ、退屈すぎる」

 御影の口元が、笑った。

 それは楽しげに見えた。だが、その笑みは冷たく、刃のようだった。

 白装束たちは恐怖を押し殺して群がる。

 十五人の影が一斉に襲いかかる。

 御影は刀を背後へ回し、右足を軸に身体を半回転──地を滑るように一閃。

 地面に走る軌跡が、まるで火花のように輝き、敵の脚を斬り裂いていく。

一人が言った。

「あの?」

倒れながら如月が答えた。

「なんだ?」

「助けに入らないで良いんですか?」

「あれは駄目だ、皆このざまだし入っても足手まといになるだけだ」

「なる程」

「あいつは戦いを楽しんでいる、あの中でもそんな感情があるんだ化け物だよあいつは」

圧倒的だった。

 まるで、ひとりで戦場を完結させるように。

 剣が舞い、白装束たちは次々と倒れていく。悲鳴すらも途中で消えた。

十五人目の男が叫びながら突進した瞬間、御影は刃を上段に構え──空を切る。

 次の瞬間、男の仮面が宙に舞い、静寂が訪れた。

 息一つ乱れず、御影は血のついた刀を軽く振り払い、鞘に納める。

 白装束の亡骸が崩れ落ちる音だけが、夜のステージ裏に響いた。

 遠くで誰かが御影を見ていた。

 その眼に映ったのは、笑う悪魔のような男だった。

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