転生した縛りゲーム実況者は、こちらでも真の実力は明かさない。~最弱だと勘違いされる規格外の少年~
あざね
オープニング
第1話
「……ふー! これで、このゲームも初期状態で裏ボス撃破完了!」
俺はゲームの隠しエンディングを眺めながら、生配信のコメント欄を眺めた。今回の配信は、とある高難易度ゲームの縛り実況最終回。物語のすべてのボスを初期の状態で倒すというものだった。
世間では『マゾでもやらない』と語られていた内容だが、何だかんだ一週間でクリアできてしまった。自分としてはまだまだヌルゲーと思えるのだが、コメント欄は完全にお祭り騒ぎ。
『マジかよ、これしかも初見だろ?』
『リアルチートで草』
『どんなゲームセンスだよwww』
それを見て、大袈裟だなと思いつつ。
俺は『トレンドに載ってる』というコメントを拾い、SNSのチェックをした。すると世界のトレンド1位に『沖田隆介』という名前が掲載されているのを確認。この名前は俺の実況者としての名前なのだけど、2位以下を見ても、このゲームの関連用語がズラズラと。
どうやら今回はこちらの想定以上に、反響があったらしい。
様々な言語圏のユーザーから高額スパチャが飛んできて、なかなかに読み上げるのが難しい。それを終える頃にはもう、すっかり日も明けてしまっていた。
「さて、さすがに今日はもう寝るよ」
俺は一通りの挨拶を終えてから、ある程度の満足感を抱きつつ配信を切る。
そして、ゆっくりとベッドに身を横たえて――。
◆
「あ、れ……?」
次に目を開くと、そこには見慣れない景色が広がっている。
どうにも自分の身体も小さくなっているようで、豪華なベッドから身を起こしても、普段の視線の高さと異なるために上手く感覚がつかめなかった。それでもどうにかベッドから降りて、やけに煌びやかな部屋の中を移動。
そして、姿見の前に立ってようやく理解に至った。
「……あ、もしかして――」
そこに立っていたのは、赤い髪をした美少年。
幼い顔立ちながらも金色の円らな瞳に、鼻筋はすっと通っており、将来的にはかなりのイケメンになると分かった。背丈はまだ低いが、骨格は思いの外にしっかりしている。これは将来的に均整の取れた身体つきになるだろう。
身に着けている衣服の類は、どれも高価な特注品と思しきものばかり。
しかし、それよりも俺には気になることがあった。それは、
「俺、死んだ……?」
――これって、いわゆる異世界転生だよな、と。
そういえば、あのゲームを攻略するために何徹もして、食事だって疎かにしていたかもしれない。とはいえ、こんなことになるなんて想定していなかった。
だから、俺はしばしの沈黙の後にこう口にする。
「マジかー」――と。
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