幼馴染、妹、許婚の好意がとんでもなく重い件

ゆきいろ

第1話弁当には赤い液体で大好きと書かれていた

初めは理解できていなかった、女の子が怖いという事に。


「あのお兄ちゃん。私の作ったお弁当食べてくれないかな……?お兄ちゃんの為に朝早く起きて作ってきたんだ」


初めて妹が作ってくれた手作りのお弁当をもらった時は、とても嬉しくて心の中で舞い上がっていた。


妹から受け取った手作り弁当の中身を開ける。中には俺の好物のおかずしかなかった。食べ始めておかしい事に気付く。どのおかずを食べても鉄の味がする。白米にはケチャップなのか赤い液体でお兄ちゃん大好きと書かれていた。


「どうお兄ちゃん、美味しい……?」


妹が味の感想を求めてきた、妹の方に視線を送ると妹の指には所々絆創膏が貼られていた事に気付いた。


「自慢の妹が作ってくれた弁当なんだ、美味しいに決まってるだろ」


「えへへ、お兄ちゃんからそう言われると嬉しいな。これからは毎日作ってあげるから楽しみにしててね」


俺が感想を言ったら、妹は顔を赤く染め微笑んだ顔を浮かべて答えていた。

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