第15話 呪われた理想郷

「見つけました!理想的な土地です!」


美月が興奮気味に地図を広げた。白いブラウスの胸元が興奮で上下し、ボタンの隙間から白いブラジャーがチラリと見える。


「こんな広大な土地が?」


エリザベートが疑わしそうに地図を覗き込んだ。黒のキャミソールから、豊満な胸の谷間が露わになる。


「はい!しかも破格の値段で!」


「安すぎない?」


真一が指摘した。


「まあ、ちょっとした...事情があるみたいで」


美月が目を逸らした。


* * *


現地に到着すると、確かに素晴らしい土地だった。


広大な平原に、美しい森と湖。まさに理想郷にふさわしい。


「きれい...」


セラフィーナが感嘆の声を上げた。風に白いワンピースがなびき、太ももがあらわになる。


「でも、人が全然いないわね」


リリスが鋭く指摘した。黒のタンクトップとショートパンツで、野性的な魅力を放っている。


「確かに...」


アルケミアが周囲を見回した。紫のチューブトップが汗で肌に張り付き、へそのピアスがキラリと光る。


* * *


地元の不動産屋を訪ねると、店主が青ざめた。


「あの土地を買うって!?正気ですか!?」


「何か問題でも?」


「あそこは...呪われてるんです」


店主は声を潜めた。


「300年前、魔王軍と人間の大戦争があった場所で...」


「魔王軍?」


「数万の兵士が死に、怨念が土地に染み付いてるんです」


なるほど、それで安いのか。


「夜になると、亡霊が...」


店主は震えていた。


* * *


「呪い...か」


エリザベートが考え込んだ。


「でも、これくらいなら何とかなるんじゃない?」


「そうね」


セラフィーナが頷いた。


「私の聖なる力で浄化すれば...」


「待って」


真一が止めた。


「簡単に決めていいの?」


「だって、他に良い土地ないし」


美月が困った顔をした。


「それに...」


美月の翼が少し黒くなった。


「私、呪いとか結構平気なんです。堕天使だから」


* * *


結局、現地調査することになった。


夜、5人は呪われた土地に足を踏み入れた。


「うわ...」


確かに不気味だ。霧が立ち込め、どこからともなく呻き声が聞こえる。


「きゃっ!」


アルケミアが真一にしがみついた。チューブトップから零れそうな胸が押し付けられる。


「怖いの?」


「ち、違う!科学的興味で...」


強がっているが、震えている。


* * *


突然、地面から何かが湧き出てきた。


「亡霊!」


無数の霊体が現れ、恨めしそうに5人を見つめる。


『生者よ...去れ...』


『ここは...死者の地...』


「任せて!」


セラフィーナが前に出た。聖なる光を放つ。


しかし...


「効かない!?」


霊体は消えるどころか、さらに増えていく。


「これは...ただの怨霊じゃない」


リリスが鋭く分析した。


「魔王軍の呪いと、人間の怨念が混ざり合ってる」


* * *


「どうしよう...」


美月が青ざめた。


その時、真一が前に出た。


「俺に任せて」


「真一!?」


「俺、不死身だから」


真一は霊体の群れに向かって歩いていった。


『愚かな...』


霊体が真一に襲いかかる。


しかし...


「あれ?」


霊体が真一に触れた瞬間、苦しそうに身をよじった。


『なんだ...この魂は...』


『純粋すぎる...』


『我々の怨念が...浄化される...』


* * *


驚くべきことが起きた。


真一に触れた霊体が、次々と光になって消えていく。


「すごい...」


セラフィーナが驚嘆した。


「真一の魂が、怨霊を成仏させてる」


「さすが私の実験体!」


アルケミアが興奮した。


「これは研究の価値が...」


「今はそれどころじゃない!」


しかし、霊体の数が多すぎる。


真一一人では限界がある。


「みんなで協力しましょう!」


美月が提案した。


* * *


6人で手を繋ぎ、輪を作った。


セラフィーナの聖なる力、美月の天使の力、アルケミアの錬金術、リリスの淫魔の力、エリザベートの契約の力。


そして、真一の純粋な魂。


全てが合わさった時、巨大な光の柱が立ち上った。


『ああ...』


『やっと...安らげる...』


『ありがとう...』


霊体たちが、感謝の言葉を残して消えていく。


* * *


朝日が昇る頃、土地は完全に浄化されていた。


「やった...」


全員が疲れ果てて、その場に座り込んだ。


「でも、これで理想の土地が手に入ったわ」


エリザベートが満足そうに言った。


「うん」


真一も頷いた。


ただ...


「あの、みんな」


美月が恥ずかしそうに言った。


「手、まだ繋いでる...」


確かに、6人はまだ手を繋いだままだった。


でも、誰も離そうとしない。


「もうちょっと、このままで」


リリスが甘えた声で言った。


夜明けの光の中、6人は静かに寄り添っていた。


呪われた土地は、新たな希望の地へと生まれ変わった。


【次回予告】

いよいよ街づくりが始まる!

「私の設計プランを見て!」

でも、予想外のトラブルが...

次回「理想と現実の街づくり」にご期待ください!

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