第34話 遠征計画
夏が始まる頃、ルナからのお墨付きを貰ったマロンの亜人の勉強は無事終わった。
夏休みを控えコタローたちはとあるダンジョンへの遠征を計画していた。
コタローの進学は既に大学からの推薦を貰っており、余程のことがない限り合格は確実だった。
これはハクアの師匠にあたる教授がコタローのことを聞きつけたらしく、自分のところへ来いと推薦状を送ってきたのだ。
その教授はダンジョン学の専門家で変人ではあるが高名な人物だった。
ハクアの師匠であるのが不安材料ではあるが元々ダンジョン学のある大学へ進学するつもりだったので、コタローはその誘いを受けることにした。
普段から学業も怠らずにこなしていたのでコタローは特にすることはなかった。
こうしてコタローの進路は決まり夏休みは時間ができたので、遠征をすることになった。
その場所は鬼ダンジョン。
許可のない冒険者は立ち入ることができないダンジョンで入るためには試験を受ける必要がある。
コタローたちにその鬼ダンジョンから試験案内がきていたのだ。
数日後、コタローたちは鬼ダンジョンのある町にきていた。
この町に住む人々のほとんどは鬼ダンジョン関係者で、ちらほら見える鬼人たちも当然鬼ダンジョン出身の者ばかりだ。
一人の鬼人がコタローたちのところへやってくる。
「兄ちゃんたち見ない顔だね。どこから来たんだい?」
「ゴブリンダンジョンだよ」
「じゃあ兄ちゃんたちがフータやボタンが言ってた子たちかぁ。おーい皆、例の子たちが来たぞ」
その声に周囲にいた鬼人たちが集まってくる。
「余所の鬼人なんて久しぶりに見るわね、こんにちはお嬢さん」
「鬼ダンジョンに挑戦しにきたんだろ?頑張んな」
「そっちの少年少女も中々やりそうだね」
「久々の新顔だな、俺っちと手合わせしてくれよ」
コタローたちが鬼人たちに囲まれ気圧されていると、
「皆さんお客様を困らせてはいけませんよ」
奥から作務衣を着た男性が現れた。
「うちの者たちが申し訳ありません、まずは宿まで案内致しますね」
作務衣姿の男性の後に続きコタローたちは宿へと向かう。
着いたのは大きな和風の旅館だった。
応接間に案内されるコタローたち。
「先程は失礼致しました。改めまして私はクランマスターの九十九と申します」
九十九によるとこの町の人々は以前からフータやボタンからコタローたちのことを聞かされており、期待の新人だと自慢されていた。
何度か招待する打診をしていたのだがタイミングが合わず、今回レオとルナから連絡を受けようやく招待できたという。
「今日はゆっくり休んでもらって、明日から試験を始めましょうか」
明日から鬼ダンジョンへ挑戦するための試験が始まる。
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