第3話 バイブス浄化合戦!!〜悪徳スピ屋 VS ネタバレ霊媒師〜

場所:町田センター通り裏のビル4階「月天エナジー瞑想ラウンジ」


「まじやばいって〜このストーン、ガチで龍の波動入ってるから!」


ガングロギャル崩れみたいな白装束の男・“自称シャーマン神代”が、

金箔を貼った水晶に向かって説法している。


「いまね、地球の波動が上がってるの。乗れない人、置いてかれるよ?」


周囲には熱心に頷く女性たち。

──主婦、風俗嬢、学生、人生迷子…。かつての私、ベスもその一人だったのだろう。





そんな場に、黒ジャケットの美形男がフラリと現れる。


「ここの波動、めちゃくちゃ濁ってんな──

水晶が“勘弁してくれ”って泣いてるよ」


「んだお前!? 名乗れよ!」 「“ネタバレ霊媒師”葛原美麗。……で、おまえのアカシックレコード、読ませてもらっていい?」


神代の顔が引きつる。





🧿【スピバトル開幕!!】


神代は大量の「波動水入りスプレー」を撒きながら叫ぶ。


「バイブスぶち上げっ!オラァァ!!」


シュパシュパシュパアアア!!!!


(※観客全員:顔面にミョウバンとエタノールが直撃)


「ふっ……その程度で“浄化”とは笑わせる」


葛原は、懐から出したCDラジカセを起動。 爆音で**バッハ「マタイ受難曲」**が鳴り響く。


「クラシックで“空間の密度”が整った。

……あとはお前の“カルマ”のネタバレをするだけだ」





葛原:

「神代──本名“川上達夫”、元自動車ディーラー営業。

売上不振で上司と揉めて“人をコントロールする術”を探してこの道へ。

最初はパワーストーン屋のバイトから、独立。

“龍の声が聞こえる”と偽って高額グッズを販売。

君が“龍”と呼んでたのは……廃棄寸前の養殖ナマズの霊だ」


神代(川上):

「や、やめろォォ!俺は救われたかっただけなんだよォォ!」




葛原、美麗な指で黒曜石の数珠を指ではじく。


「“救い”を騙って他人を食い物にした代償、払ってもらおうか──」


一瞬、空間がグワンと歪み、観客の目には龍のような影が浮かぶ。

川上はそのまま白目をむき、気絶。





後日談──


「先生……あの人、どうなったんですか?」


「改心したよ。今は駅前で普通にクレープ売ってる。“波動入り生クリーム”が売りらしいけどね」





👁️‍🗨️次回予告(仮)


「ベス、占い依存の過去をぶちまける!?」


「“龍憑き系”の女子高生が暴走!?」


「ジュリ蔵、まさかの人間化!?」


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