第7話 いざ捕獲!

ぐるぐる回り続けること30分。目の前には、ハニーフローリングにかかった獲物がいた。


「やっとかかりましたよ、、、、」


「そうですね」


独り言のように呟いていると塩味えみに反応された。


「ここからどうするんですか?動けないからって言ったって近づいたら流石に危ないですよ」


「まぁ確かにそうですね、ですが見てて下さい。食材アイテムにはまだたくさんあるんです!」


「食材アイテム、、、ニンニクスプレーとかハニーフローリングとかですか?」


「そうです!よし!準備はできましたいきましょう!」


「え、でも何も持ってない、、、、」


「うおおおおおおお!!」


私はすぐにカバンからとあるアイテムを取り出した。


「てれれれぇ〜!フライパンー!」


「え!あぁ!えぇ、食材アイテムって今回は調理器具じゃないですか!」


「まぁ見ててください!秘技、、、、!」


「まさからんさん、あの鉄の塊一個であのでっかい猛牛を仕留めるつもりですか!?」


ハニーフローリングには体長が3mほどありそうな巨大な牛が捕まっていた。

結構キレ気味で間合いに入ったらいつ襲われるかわからない感じだ。


「うおおおおおお!」


「待ってくださーい!」


塩味えみの声は届いていない。


「いくぞっ」


見ていられなくなり塩味えみは目を瞑ってしまった。

聞こえるのは牛に踏み潰されるらんの悲痛な叫び声のみ、、、、


「シャ◯エッセン!シャ◯エッセン!!」


らんの悲痛な叫びのみ、、、、


「そこに!おかわりっ!カ◯ーメシィィィ!!」


悲痛な叫び、、、、


「とどめだ!デザートにいかがぁ!?フ◯グラ!!」


「ちょっとらんさん!?何してんですか!!」


「うまいかぁ?うまいよなぁ!私も大好きなんですよ!この3つを毎朝食べるのが私のモーニングルーティンです!」


見ると牛はあぐらをかいてらんと一緒に食事をしていた。


「え、なにしてんですか?」


「え、あ、捕まえましたよ」


「いやそういう問題じゃなくて」


「あ、もしかして食べたいんですか?じゃあ一緒に、、、!ぐふぉおおおお!」


塩味えみの強烈なジャブが飛んできた。


「心配したじゃないですか!?」


「いやぁ、美味しいものを食べると人間も動物も魔物も全員仲良くなれるんですよ〜」


「え、でもその牛あとで調理するんですよね」


「、、、」


「黙んないでください」


「あはぁ、もうじゃあいきますよ。疲れましたし一応これで食材は十分ですよね?」


「え、もうちょっと食べたいんですけど」


「はい、もういきますよ!」


「ええええええええいいいやあああああああ!!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る